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総裁定例記者会見(4月28日) [PDF 313KB]

SPEAKER定例記者会見(4月28日

PUBLISHED30/04/2026, 00:00:00
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1

2026年4月30日

日本銀行

総裁記者会見

――2026年4月28日(火)午後3時30分から約65分

(問)

本日の金融政策決定会合の内容について、展望レポートの内容も含めて、 総裁、ご

説明お願いします。

(答)

今日の決定会合では、無担保コールレート・オーバーナイト物を 0.75%程度で推移

するよう促す、という金融市場調節方針を維持することを賛成多数で決定しました。

中川委員は、中東情勢の不透明感はあるが、経済情勢を踏まえると、緩和的な金融

環境のもとで、物価の上振れリスクが高いとして、それから、高田委員は、物価安

定目標は概ね達成されており、海外発の物価上昇の二次的波及から国内物価の上振

れリスクが既に高まっているとして、それから田村委員は 、物価上振れリスクが大

きく拡大する中、中立金利に少しでも近づけるためとして 、政策金利を三者とも

1.0%程度に引き上げる議案を提出しましたが、反対多数で否決されました。

本日は、展望レポートを公表しましたので、これに沿って、経済・物価の現状と先

行きについてご説明します。最初に 、今回の見通しの前提についてです。中東情勢

については、なお不透明な状況が続いていますが、今回の展望レポートの中心的な

見通しは、今後、中東情勢の影響が和らぐもとで原油価格が下落し、サプライチェ

ーンの大規模な混乱は生じないことを前提に作成しました。こうしたもとで 、ドバ

イ原油の価格については、先物市場の動向などを参考に 1 バレル 105 ドル程度を出

発点に、見通し期間の終盤にかけて 70 ドル台程度まで下落していくと想定しました。

なお、今後の中東情勢の帰趨次第では、経済・物価の見通しが大きく変化し得る点

には注意が必要と考えています。その うえで経済についてです。わが国の景気の現

状ですが、中東情勢の影響もあって、一部に弱めの動きも みられるが、緩やかに回

復していると判断しました。先行きを展望すると、2026 年度については、原油価格

上昇に伴う交易条件の悪化などが企業収益や家計の実質所得に対する下押し要因と

なることから、成長ペースは減速すると考えられます。 もっとも、企業部門におけ

る高水準の収益や政府による各種施策が下支えとなり、緩やかな成長は維持される

と考えています。2027 年度以降は、原油高のマイナスの影響が減衰し、所得から支

出への前向きな循環メカニズムが徐々に強まっていくことから、 わが国経済は成長

率を緩やかに高めていくと考えられます。前 回の展望レポートからの比較でみます

と、2026 年度の成長率の見通しが下振れています。次に、物価についてですが、生

鮮食品を除く消費者物価の前年比は 、賃金上昇の販売価格への転嫁の動きが続くも

とで、米などの食料品価格上昇の影響もあって、2%を上回って推移してきましたが、

足元では政府によるエネルギー負担緩和策の効果などから 1%台後半となっていま

す。先行きについては、賃金上昇を販売価格に転嫁する動きが続くもとで 、原油価

格上昇が、エネルギー価格や財価格を中心に押し上げ方向に作用することから、

2

2026 年度は 2%台後半になると予想されます。その後は、原油高の影響が減衰して

いくもとでプラス幅を縮小していき、2027 年度は 2%台前半、28 年度は 2%程度に

なると予想されます。この間、人手不足の強い状況が続く中で、賃金と物価が相互

に参照しながら緩やかに上昇していくメカニズムは維持され 、中長期的な予想物価

上昇率は上昇していくと見込まれます。こうしたもとで 、消費者物価の基調的な上

昇率は徐々に高まっていくと予想され、2026年度後半から27年度にかけて、物価安

定の目標と概ね整合的な水準となり、その後も同程度で推移すると考えられます。

前回の展望レポートからの比較でみますと、26 年度の物価見通しが大幅に上振れて

いるほか、27 年度もいくぶん上振れています。以上のような見通しを巡るリスク要

因としては、様々なものがありますが、当面は 、今後の中東情勢の展開が金融・為

替市場やわが国の経済・物価に及ぼす影響を特に注視する必要があります。こうし

たことから、今回の展望レポートでは、中東情勢を巡るリスクシナリオが顕在化し

た場合の経済・物価への影響について詳しく説明しています。リスクバランスは 、

2026 年度を中心に経済見通しについては下振れリスク、物価の見通しについては上

振れリスクの方が大きいとみています。これらのリスクがともに高まることも考え

られますが、基調的な物価上昇率が 2%に近づいている中、企業の賃金・価格設定

行動が積極化していることなどを踏まえますと、特に物価上昇率が大きく上振れて

いくリスクが顕在化し、それがその後の経済に悪影響を及ぼすことがないよう十分

に留意する必要があります。なお、展望レポートについて、高田委員からは、消費

者物価は既に概ね物価安定の目標に達する水準にあることなどを記述する案 、田村

委員からは、基調的な物価上昇率は、物価安定の目標と概ね整合的な水準で推移す

ると考えられることなどを記述する案が提出され、それぞれ否決されました。

最後に、今後の金融政策運営についてです。日本銀行としては、基調的な物価上昇

率が 2%に近づいている中、現在の実質金利が きわめて低い水準にあることを踏ま

えますと、経済・物価・金融情勢に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩

和の度合いを調整していくことになると考えています。その うえで、調整のタイミ

ングやペースについては、中東情勢の展開がわが国経済・物価に及ぼす影響を注視

したうえで、経済・物価の中心的な見通しが実現する確度やリスクを点検しながら

検討していく方針です。日本銀行は、2%の物価安定の目標のもとで、その持続的・

安定的な実現という観点から、適切に金融政策を運営していく方針です。

(問)

一問目はリスクについてです。総裁は中東情勢について物価の上方リスクと景気の

下方リスクの双方を見極める考えを示されてきました。今回の決定に際し 、それぞ

れのリスクについて総裁がどのように判断されたか、またどちらに重きを置いたか

も含めてご教示頂ければと思います。

二問目は金融政策についてお伺い致します。供給制約の解消が見通せない中で 、石

油や関連製品では値上げの動きも既に出ております。今回 、金利を据え置いたわけ

ですけれども、ビハインド・ザ・カーブへの懸念について総裁は今どのようにお考

えでしょうか。

(答)

3

まず一問目ですけれども、先ほど申し上げました通り、今回の展望レポートでは、

2026 年度を中心に経済見通しについては下振れリスク、物価見通しについては上振

れリスクが大きいと判断しています。まず 、経済についてですが、仮に中東情勢の

緊迫が長期化し、原油価格が高止まりすることになれば、交易条件の悪化やサプラ

イチェーンへの影響等を通じて、先行きの景気下押し要因となり得ます。この点に

ついてわが国経済は、企業部門に蓄積された高水準の収益や 、政府による様々な経

済対策などから、こうした下押し圧力に対してある程度の耐性を有していると考え

られますが、ショックの規模や持続性次第では、経済が一段と減速する可能性があ

る点には留意が必要と考えています。物価面ですが、中東情勢に伴う景気減速は 、

需給ギャップの悪化などを通じて、基調的な物価上昇率を 下押す方向に作用するも

のの、全体としてみれば上振れリスクの方が大きいと考えています。すなわち原油

は、様々な産業の上流から下流にかけて広く原材料として使われているため、原油

価格の高止まりはエネルギー価格だけでなく幅広い 財を中心に、価格を押し上げる

方向に作用します。加えまして、現在の わが国では、過去に比べて企業の賃金 ・価

格設定行動が積極化していることなどを踏まえますと 、原油価格の上昇はこれまで

以上に様々な財・サービスの値上げに波及しやすくなっている可能性があります。

また、そうした動きが予想物価上昇率の上昇を通じて基調的な物価上昇率の押し上

げにつながりやすくなっている可能性があることにも留意が必要と考えています。

二つ目のご質問ですけれども、これも先ほど申し上げました通り、今回の展望レポ

ートでは、基調的な物価上昇率が 2026 年度後半から 27 年度にかけて、物価安定の

目標と概ね整合的な水準となるというこれまでの中心的な見通しは維持しています。

もっとも、中東情勢の帰趨を巡り、足元、経済・物価ともに不確実性が高いことを

踏まえますと、その分、こうした見通しが実現する確度は、これまでに比べれば低

下していると考えています。また、リスクバランスを みますと、これは申し上げた

通り、26 年度を中心に経済は下振れリスク、物価は上振れリスクがそれぞれ大きく

なっていて、現時点ではその持続性や両者の関係などについて評価が難しい状況と

なっています。こうした中、日本銀行としては、中東情勢の帰趨やそれがわが国の

経済・物価情勢に及ぼす影響、すなわち中心的な見通しの確度が再び高まってくる

かどうか、また、経済・物価を巡るリスクが変化していくかどうか 、といった点を

もう少し確認したいと考えています。特に、基調的な物価上昇率が 2%に近づいて

いる中、ご指摘のように石油関連製品を中心に企業の価格設定行動が積極化してい

ることなどを踏まえますと、物価上昇率が大きく上振れていくリスクが顕在化し、

それがその後の経済に悪影響を及ぼすことがないかどうか、十分に留意する必要が

あると考えています。こうした点も踏まえつつ、日本銀行としては 、経済・物価・

金融情勢に応じて引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく

という基本的な考え方のもと、ビハインド ・ザ・カーブに陥ることがないよう、

様々なデータや情報を丁寧に点検しながら、次回以降の決定会合に おいて適切に政

策を判断していきたいと考えています。

(問)

二問お願いします。2027 年[度]以降は成長率は元の水準というか高まっていく一方

で、展望レポートの見通しですと、 2027、28[年度]の、コアコアが大幅に 2%を上

回っております。かつ委員のリスク評価の分布も物価の上振れリスクを強めに みて

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いるようです。これをみると近い将来の利上げおよび中立金利に向けて数度の 利上

げを視野に入れてるというふうに読めるんですが、そういう理解でいいのかという

点が一点目です。あと、基調物価、予想インフレはまだ 2%にアンカーされていな

いのでしょうか。物価の上振れリスクに対して随分強調した展望レポートのように

読めるので、既にサプライショックをルックスルーできない情勢のようにみえるん

ですが、そこについての見解をお願いします。

(答)

コアコアあるいはコアも前回に比べるとだいぶ上振れした見通しになっていますけ

れども、基本的にこれはさっき申し上げましたように、原油価格上昇が波及して、

様々な財、場合によっては一部サービスの価格が上がる、しかしそれは一時的なも

のであるという見方を反映したものでございます。ただ 、どこをみるかによって一

時的な度合いが少し早く終わったり、少し長引いた り、ということだと思います。

そのもとで、これも申し上げましたように、基調的な物価は現在やや 2%を下回る

ところにあるのが、徐々に上昇していって、見通し期間後半といいますか、26 年度

の後半から 27 年度にかけて 2%に大体定着して、その前後でその後推移するという

見方は前回と変えていません。ただそう申し上げた うえで、こうした、まとめてヘ

ッドラインと申し上げますと、中心のインフレ 率の上昇が基調物価を引き上げると

いうリスクは、先ほども申し上げましたように十分意識していますし 、そこのリス

クを評価する際に、二点目でおっしゃいました期待インフレ率が アンカーされてい

るかどうか、現在、中長期のインフレ予想はどの指標を みるかによってかなり開き

がありますけれども、2%に近づいてきてるけれども、長い間 2[%]のところをずっ

と行ったり来たりしてるわけではないという意味で、完全にはアンカーされてない

ということはあると思います。従って 、ここから上下に振れやすいという可能性は

頭に置いていろいろみていかないといけないというふうには思っています。

(問)

二点お伺いします。まず一点目、先行きのリスクについてなんですけども、 総裁か

ねて上下双方向のリスクに言及されて 、今回の展望レポートではですね、その両方

に触れつつ、特に物価上昇のリスク顕在化に留意するっていう言及があります。物

価見通しも上振れ予想になってますけれども 、その中で利上げ見送りの判断になっ

たっていうのは、これは現状としては景気下振れと物価上振れっていうのは 五分五

分で、その先は物価上昇リスクの方が大きくなるっていうそういう整理なんでしょ

うか。

二点目も併せて。現状の利上げペースへの評価についてなんですけれども 、実質金

利がきわめて低いっていう状況にある中で 、三会合連続で金利維持しました。一方

で、物価安定目標の達成時期が変わっておりませんで、物価見通しは上振れだとい

う中で、総裁、先ほどもう少し確認したいっていう文言もありましたけども 、次、

いつ頃利上げすることができればこれは整合的な金融政策運営になるとお考えでし

ょうか。

(答)

物価の上振れリスクと景気の下振れリスクをどう 評価して、今回、現状維持になっ

5

たかというご質問だったと思いますが、現状維持の基本的な理由を一言で申し上げ

れば、中心的な見通しの確度がかなり今回は低下したということだと思います。そ

の裏側でリスクシナリオとして、物価の特に上振れリスクと、景気の下振れリスク

に注意しないといけないということです 。今後、それを更に付言させて頂ければ、

景気については、特に大きな景気調整局面が来るかどうか というリスクについて意

識してみていきたいと思いますし、物価については、基調的物価がこ こからはっき

りと上振れるリスクがあるかどうか ということを中心にみていきたい、これらにつ

いてもう少し確認をしたいということが今回の 据え置きの基本的な理由でございま

す。

では、三回据え置きの後、どこまで見極めたらよいのかというご質問だったと思い

ますが、これについて、見極めに何か月かかるかという点については、いつも申し

上げていることですが、予断を持っておりません。次回以降、次回も見通しの確度、

そして今申し上げたようなリスクのあり方を点検して適切な判断をしていきたいと

思っております。

(問)

二問お伺いします。一問目は、今回三人の審議委員の方が決定案に反対をされまし

た。植田さんが総裁になられてから審議委員を含めて政策委員の方三人が反対され

るのは初めてとなりますが、この件についての受け止めと 、日銀の金融政策の決定

に対してボードの多くの方が反対されることによる金融政策のクレディ ビリティみ

たいなものへの影響があるのかどうかっていうのを教えてください。

もう一点はですね、今回改めてなんですが、その利上げを見送られましたが、26 年

[度]の見通しは物価が 0.9%、大幅に上振れておりますし、実質GDPは 0.5%の下

振れと、いわゆるスタグフレーションみたいなですね 、色彩を帯び始めているのか、

そういったことを懸念されているのかっていうことと、もしそういう状況があるん

であれば、早めに利上げしなければビハインド ・ザ・カーブになるんじゃないかと

いう懸念もあると思います。改めて教えてください。

(答)

まず三人反対が出たということですけれども 、それ自体は議長としては深刻に受け

止めないといけないと思っております。ただし 、どうしてそうなったかということ

を考えてみますと、おっしゃったように、負のサプライショックで景気は下振れ、

物価は上振れ、そういう中でどういう金融政策を遂行していくのが適切か という判

断がきわめて難しいところという点を反映しているというふうに考えます 。反対し

た三方は、皆さん、私も先ほど言及致しました、物価の今後の上振れリスクを気に

して、それに備えるために現在から利上げをするのが適切であるという、縮めて言

えばそういうご判断だったと思います。これに対して残りの 六人について、平均的

なところを申し上げれば、やはり物価の上振れリスクは皆さん気にして いらっしゃ

いますが、現在直ちに利上げで対応するというところまでの 緊急度はないと、もう

少し、先ほど申し上げたように、リスクの展開あるいは中心的見通しの確度が上が

ってくるかどうかをみたいというご判断だったと思います。

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それから、やや重なりますけれども、特に、例えば 26 年度を中心に大きく物価見通

しが上振れする中で金利を据え置くという判断が適切かどうかということですが、

これは例えて言えば、よく言われます一時的なサプライショックに対しては物価 は

上振れ、景気は下振れるわけですが、ルックスル ーというのが適切であるという考

え方と概ね沿った判断というふうに考えております。ただ、これが二次的な効果を

持つ、私どもの言葉で言えば基調的物価上昇率に響いてくるというような際には、

適切に利上げ方向で反応しないといけないということは申し上げるまでもないとい

うことだと思います。

(問)

二点お伺いしたいんですけれども 、今回リスクバランスのところで物価上昇率が大

きく上振れていくリスクが顕在化し、それがその後の経済に悪影響を及ぼすことを

十分留意する必要があると、これ をおっしゃってるのは可能性として、上振れリス

クに対応して利上げをしなければいけない可能性を今感じてきてらっしゃるのかど

うかっていうことが一つ。

あともう一つが、今後のコミュニケーションについてなんですけれども、本会合に

当たってですね、マーケットの中では去年の 1 月と 12 月の利上げの前にですね、明

確な利上げのシグナルがあったと。今回の会合に関してはそれがなかったので、 利

上げはないだろうという予測が増えたというふうに私は理解してるんですけれども、

今後もこの非常に難しい状況、経済不確実性が高い中なんですけれども、 利上げを

必要性を感じたら総裁としては明確に市場にシグ ナルを送るというお考えなのか、

それともこういった状況だとそれはちょっと難しいということなのかお願いします。

(答)

一つ目のご質問は、物価の上振れリスクに対応した 利上げがあるかどうかというご

質問ですか。

(問)

その可能性を感じ始めていらっしゃるか。

(答)

その可能性は、はい、おっしゃる通りです。ただ、それが今後の利上げの唯一の理

由になるとは考えていません。

それからコミュニケーション上、例えば 利上げの直前に明確なシグナルを送るかど

うかとかいう辺りについては、どういうコミュニケーションが適切か 、足元の経

済・金融情勢等も踏まえて引き続き検討していきたいと考えています。

(問)

過去のご発言から二点伺います。まず一点目は、物価の上振れリスクについてなん

ですけれども、2 年ほど前の 24 年 5 月の講演で、これ「賃金と物価の好循環と今後

の金融政策運営」と題された講演なんですけれども、その中で物価の見通しが上振

れたり、あるいは物価の上振れリスクが大きくなった場合は 、政策金利を早めに調

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整していくことが適当になるとおっしゃっていました 。今回の展望レポートをみる

と、繰り返しになりますけれども、緩和環境下で物価をコントロールする立場とし

て、上振れリスクをかなり意識されてるようにも受け取れるんですが 、今会合での

この政策判断、行動が伴わなかった理由、あとこれまでの発言・対話との整合性の

観点から伺えればと思います。

あともう一点はですね、3 年前なんですけど、総裁が初めて出席された 23 年の 4 月

会合で着手を決めた多角的レビューに関して、その直後の会見で 1 年半としたレビ

ューを手がける期間について、正副総裁の任期 5 年ですけれども、それを念頭に任

期中にレビュー結果を役立てたいとされていました。既に残りの任期も 2 年を切っ

てますけれども、展望レポートで示すこういう年度ベースの予測値ですとか 、実績

をみると、2%目標を超えてるというか 3%程度の物価上昇率が任期中ずっと続く可

能性が出てきました。改めてですけれども 、日銀のこの考察結果は 2%物価安定目

標に役立っているのか、ご所見を伺えればと思います。

(答)

まず一点目ですけれども、先ほどもちょっと申し上げたことですが 、当面ヘッドラ

インのインフレ率は少し大きめに上昇しま す。これは基調的物価のインフレ率の上

昇を直ちには意味しないわけですけれども、賃金 ・物価の設定行動が積極化してる

中で期待インフレ率、特に中長期のそれがはっきり上昇して 基調物価が上振れてし

まうリスクには注意し、そうならないように政策を適切に 発動していきたいと思っ

ています。

それから二点目のレビューとの関係ですけれども 、レビューの一つの結論は、2021、

2022 年くらいまでの期間においては、物価や賃金の中長期の予想あるいはそういう

ことに関する経済のノルムみたいなものがゼロ近辺に アンカーされてしまって、そ

れを抜け出すのがすごい難しかったということだと思います。現在そこからある程

度脱出することはできて、中長期の予想インフレ率も 2[%]に近づいてきているわ

けですが、先ほども質疑ありましたが、そこにアンカーされてるというところまで

はまだいける自信がないところでございます。です ので足元おっしゃったように、

ヘッドラインのインフレ率は少し上振れていくわけですけれども、2%にできる限り

アンカーされるような政策運営に努めたいと思っております。

(問)

一問お願い致します。政策金利が中立金利の中にある FRB、ECBとは違って、

日銀の現状の政策金利は中立金利 よりも下ですけれども、現状維持であっても金融

環境は引き続き緩和的であると思うんですけど、それは一方で物価には押し上げと

して働き、一方で景気下支えには働くかと思うんですけど、原油高とか供給ショッ

クの影響ってのは、物価にはわり方早めにもう結構表れてたかと思うんですけども、

生産活動とか消費にはやっぱここから時間がかかると思うんですけど 、先ほどのお

話聞いてると現状でやっぱ物価上振れリスクの方を軸足を置いてるかと思うんです

けど、今後やはりデータ次第で経済の下振れが大きくなってきたときの政策対応と

いうのは現状でどのようにお考えかお伺いしたいんですけど 、よろしくお願い致し

ます。

8

(答)

リスクが顕現化するときに、物価のリスクと景気の方のリスクのどちらが先に 表れ

るかということは必ずしもはっきりしないような気が 致します。物価が当面、エネ

ルギー関連中心にあるいはそれを使うような 財を中心に上がるということははっき

りしているわけですけれども、基調物価に影響するかどうかは必ずしもはっきりし

ないです。そしてサプライチェーンの問題等が広がる場合には、景気にわりと早め

に影響が出るということも考えられるかなと思います。ですから、その辺は予断を

持たずに判断していきたいと思いますし、そうしたリスクの 顕現化の度合いに応じ

て、今後の金融政策のあり方を適切に調整していきたいと思っております。

(問)

一問お願いします。まず、中立金利の距離についてちょっとお伺いしたくてですね、

中立金利との距離でどの程度近いあるいは遠いとお考えで 、現在この物価の上振れ

リスクへの注意がより必要となる中で、 利上げを急ぐ局面ではないという認識もお

持ちなのか、そこら辺をお聞かせ頂ければと思います。

(答)

この点は何度もやり取りさせて頂いたわけですけれども、データ分析のような方法

で中立金利の範囲を絞るということには、当面かなりの限界があるというふうに感

じているわけですが、その中で、私どもとしては、そうした結果も参照しつつです

が、毎回の利上げを行った際にその後の金融・経済情勢がどう推移するかというこ

とを丁寧にみて、中立金利との距離感まではいかないかもしれないですけれども、

金融環境が緩和的かどうかということを判断していくというやり方で きているわけ

です。もう少し具体的に申し上げれば、前回 12 月に利上げをしたわけですけれども、

その後の様々な金融指標、実質金利が依然として短期から中期ゾーンを中心にマイ

ナスであるとか、そのもとで貸出の量は増加を続けている、金融機関の貸出態度は

緩和的である、ごく一部に例外はありますが、社債・CP市場はやはり良好な状態

で推移しているようなことを考えますと、現状でも金融環境は緩和的であるという

ふうに判断しております。

(問)

一点目は確認ですけれども、先ほど質問への回答で、一時的に はルックスルーが適

切という考え方に沿った判断とおっしゃいました 。現時点では、中東情勢の緊迫に

伴う原油高などがですね、幅広い品目の値上げや賃金上昇に伴ういわゆる 二次的な

波及、基調物価への影響という意味では、まだそうした影響はないということなの

でしょうか。また、今後どういう変化が出てくれば影響が出てきたと確認できるの

か、ご認識を教えてください。

それから二点目も関連ですけれども、先ほどその現状維持の理由について中心的見

通しの確度が低いというふうにご説明されました。次回 6 月会合の時点でも引き続

き低い、あるいはもっと下がっているような可能性もあると思います。そうした状

況の中でも、二次的な波及が確認できれば利上げを正当化するような十分な理由に

なるとお考えでしょうか。

9

(答)

一点目のご質問、もう 1 回お願いできますでしょうか。

(問)

先ほどその一時的なものにはルックスルーという考え方に沿って判断をされたとい

うふうにご説明になったと思いますけれども、これについての認識の確認で 、今の

時点で中東情勢の混乱やそれに伴う原油高といった動きがですね、幅広い品目の値

上げにつながったり、賃金上昇を伴ったりするような、そういった動きはまだない

から、ルックスルーが適当なんだということで今回の判断をされたという認識でよ

ろしいかということです。

(答)

その点はリスクとしては、注意して みていきたいと思いますけれども、現時点では 、

例えば、先ほど来申し上げてることで申し上げれば 、中長期の予想物価上昇率が大

きく跳ね上がるというようなことは起きていないというふうに認識していますので 、

注意しつつも現時点ではそこにまでには至っていないというふうに考えています。

それから、今後の政策運営に関連しまして、中心的見通しの確度は低くても、 利上

げがあり得るかということをご質問だったと思います。これも若干これまでと重な

りますけれども、今申し上げた物価の上振れリスクがかなり顕在化してきた、ある

いはそのリスクが高まりつつある 、という一方で、経済の方の下振れ、あるいは大

きな景気調整が起こるリスク、これがある程度制限されている というような状況の

場合には、利上げに至るという可能性があり得ると思っております。

(問)

私の方から二点質問させて頂きます。まずですね、中東情勢に関連して伺います。

展望レポートなんですけれども、今回、サプライチェーンの大規模な混乱が生じる

リスクというのに言及をされております。現在もなおですね 、ホルムズ海峡は実質

的に封鎖されていますけれども、物流面の制約でサプライチェーンが寸断されるリ

スクは残存している状態が続いていれば、その間は 利上げする環境が整わないとい

うふうに考えておられますでしょうか。

もう一点。今回利上げを見送られたことで 6 月の次回会合まで 1 か月半ほど間隔が

空くということになると思います。 6 月の時点で利上げするか否かはもちろんその

時点のデータ次第だとは思いますけれども、物価の押し上げ圧力というのがかなり

強い中で、この 1 か月半の間に物価が想定以上に上振れしてしまうリスクというの

はどの程度あるというふうに考えておられますでしょうか。

(答)

ホルムズ海峡が実質的に閉鎖されたままでも 利上げの判断があり得るかということ

だと思いますけれども、それはそのホルムズ海峡に関する情勢のその先の姿がどう

なってるか次第ということだと思います。そこに関する予想を持った うえで、先ほ

ど申し上げましたようなインフレリスク、それから景気に関するリスクを点検した

10

うえで、場合によっては利上げという判断はあり得るというふうに思います。

それから、6 月までの間に物価が大きく上昇するリスクというご質問だったと思い

ますが、消費者物価の段階で 6 月までのデータにものすごいはっきりと大きな上昇

圧力が出てくるということは場合によってはないかもしれないと思っています。も

う少し先のデータに今回の物価上昇圧力が 表れてくる可能性が高いと思っています

が、当然それが更にもっと上がるというリスクが高まる場合には、それを待たずに

いろいろ判断するということはあり得ると思います。予想のもとに見通しのもとに

判断するということはあり得ると思います。

(問)

今回の決定会合前に、政府サイドからかなり政策金利についての言及があったよう

に認識しているんですけれども、改めて日銀の自主性 、独立性についてどうお考え

か、高市政権とのやり取りにご懸念がないかお聞かせください。

(答)

まず、今回の据え置きという判断は私どもで議論したうえでそれが適切というふう

に判断したものでありますし、政府とは 密接な意思疎通を続けておりますし、今後

もその努力を続けたいと思っております。

(問)

1970 年代には物価上昇率が前年比で 2 割を超えて、春闘での賃上げ率が 3 割を超え

る年もあったんですけれども、植田総裁としては現時点で日本がこういう 1970 年代

のようなそういう状況になるリスクというのはどの程度あるとご覧になってますで

しょうか。

(答)

70 年代の特に前半、第一次の石油ショックのときがインフレが厳しかったわけです

けれども、ここは振り返ってみますと、原油価格は上昇に転じる前に、かなり経済

は過熱していて、物価・賃金は高い上昇率の状態にあった 。そこに原油価格上昇が

きて、一段とひどいことになったということだったと思います。金融政策の対応の

問題もありましたけれども。現状をみてみますと、今回の中東情勢の悪化の前の時

点で経済がすごい過熱していたとか、あるいは物価 ・賃金が、物価であれば 2%、

賃金はそれプラス生産性上昇率、これを大きく超えて上昇しつつあったという状況

ではなかったというふうに思っております。ですので、70 年代の特に前半のような

ことになる可能性はそれほど高くないとは考えていますが、唯一 、初期条件的な意

味では、現実の政策金利が少なくとも中立 金利を下回っているという初期条件はあ

りますので、その点は注意しつつ政策運営をしていきたいと思います。

(問)

今回の展望レポートでこのリスクに触れたところで 、物価上昇率が大きく上振れて、

それがその後の経済に悪影響を及ぼすことないよう十分留意する必要があるってい

う結構踏み込んだ表現を使ったんで非常に印象的だったんですが 、これは要するに

ですね、今後対応を誤ると、日銀の政策金利の到達点 、ターミナルレートが中立金

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利を大きく上回るような事態になって経済に悪影響を及ぼすような、そういう よう

なリスクにも十分留意するよう必要がある、そういったことを 言っているんでしょ

うか。

(答)

インフレ率、特に基調的なインフレ率がはっきり 2[%]を超えて高まってしまう、

無視できない程度に高まってしまうことがあります と、それを下げるために強い引

き締めをどこかでせざるを得なくなるという可能性が出てきますので、その場合は

明らかに、といいますか少なくとも可能性として、ターミナルレートが中立金利を

上回ってしまうことがあり得ます 。それに伴う経済のボラティリティの上昇という

ことを気にしないといけないというふうに思います。

(問)

先ほど実質金利は中期までですね引き続きマイナスであるというご発言ございまし

たが、当面はですね物価の上振れが続いて企業や市場のインフレ期待も上がってお

りまして、当面、実質金利は一段とですねマイナス幅が深まるということ が考えら

れるわけですけども、その場合やっぱり物価上振れリスクを一段と強める可能性が

あると思いますが、こうした上下リスクがある中で、実質金利が低下する局面との

金融政策との関係ですね、総裁この辺どのようにお考えでしょうか 、お願いします。

(答)

当面実質金利が低い、場合によってはもう少し下がるということが景気を下支え 、

物価を上振れさせるという可能性があるということ 、基本的にはわれわれは中立金

利よりちょっと下にあるということは意識しつつ、政策をしていきたいと思います。

従いまして、他の条件を一定にすれば、政策金利を 、標語的な言い方になりますが、

中立金利へ少しずつ調整していく途中にあるという認識は変わっておりません。

(問)

私は金融政策ではなくですね、先週日経新聞が連載で企画記事を載せていたプライ

ベート・クレジットについて伺いたいと思います 。米国でのですね、金融システム

問題にもつながりかねない問題というふうに取り沙汰され始めている問題であるか

と思いますが、去年の 6 月のこの会見でですね、私、同じ質問させて頂いて、それ

に対して総裁はですね、日本の金融機関や投資家がこういうところと取引する例も

増えている、注意深くモニターしていきたい、と答えてくださっております。ほぼ

ほぼ 1 年経ってるんですけれども、このモニター、どんなふうに、日米の問題につ

いてですね、日銀としてはモニターをされていて、日本の投資家にも結構はまって

いるなとは思うんですけどね。日本でプライ ベート・クレジットが広範にアメリカ

のように広がっているとは思いませんけれども、どのように理解しておられますで

しょうか。

(答)

プライベート・クレジットの周りのお話ですけれども、基本的には日本 からのエク

スポージャーはそれほど大きくないというふうに認識しています。ただ全体として 、

実態に関する不透明性が高いセクターあるいは資金の流れでありますので 、注意し

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てみていかないといけないっていう中で、昨年夏以降、いくつかの警鐘を鳴らすよ

うなことが起こっておりましたし、更に今年に入って、特に第 1 四半期ですかね、

一部のリテールの資金の流出が目立つというようなことも、ルールの範囲内でです

けれども起きました。ただ、全体として、プライベート・クレジット周りあるいは

リスクの高い企業に対するクレジットの価格が大きく下落しているという事態には

なっていない、つまりシステミックな事態にはなっていないというふうに みており

ますが、データギャップ、必ずしも現実をきちっと把握するデータが十分には取れ

ていないということもありますので、海外当局とも連携しながら実態の把握に引き

続き努めていきたいと思っております。

(問)

基調的物価について伺いたいんで すが、日銀は新しい基調的物価の指標を最近使い

始めましたけど、この 13 年間にわたって何度となく基調的物価をみる指標を差し替

えてきました。その度に、ほぼ物価見通しを外し続けてきました。どうしてそうい

うことになったのか。その都度、なんていうんですか、都合の いい、政策に合わせ

るための基調的物価データを使ってきたんじゃないかということはないのかという

ことと、その結果、正しい政策を適用できなかったのではないかという見方ができ

るわけですけど、総裁はどうお考えでしょうか。

(答)

基調に関しては、私どもが何か新しい指標を開発してそれを 、言い方あれですけど、

都合よく世間に発表して、議論を誘導しようということで、前回の一時的な要因を

除く何とかというのを発表したわけではございませんで、これは前からもずっと み

ていた指標の一部でございます。その中で、このタイミングで発表した理由としま

しては、前回申し上げたかもしれませんが 、ヘッドラインのインフレ率が足元低下

していく中で、それが政府の政策で一時的に低下して。

(問)

すいません、あの、今回差し替えた理由ではなくて、過去の話を伺ってます。

(答)

過去の、特にどの部分でしょうか。

(問)

例えば消費者物価指数の総合を使い、生鮮食品を除くを使い、生鮮食品とエネルギ

ーを除くを使い、刈込平均を使いと、その都度なんていうんですか、政策に合わせ

て、都合のいい指標を前面に出して、もちろん全て使ってるのかもしれませんが、

説明の材料に使ってきたようにみえるわけですけれども、その結果、過去の政策が

誤った判断をしたということはないんでしょうか。

(答)

まず、政策が誤ったかどうかは別にしまして、ヘッドラインのインフレ率 、それか

ら生鮮を除く、あるいはエネルギーを除く 、エネルギー・食料を除く、こうしたも

のをみるというのは、広い意味での基調的な物価を みたいという、いろんな中央銀

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行がほぼ全てしていることであって、私どもが特別変わったことを しているという

わけではないということかと思います。

(問)

3 月の前回会合と比べた認識の変化についてもう少し精度を上げて教えて 頂ければ

と存じます。前回の会見ではですね、物価の上方リスクを重視したいという人が微

妙に人数として多かったという印象を持ったというふうに総裁おっしゃっていまし

た。今回はその人数として、前回の微妙に多かったという印象よりも増えたのか 、

また政策委員会全体として物価上昇リスク へ備えなければならない雰囲気っていう

のは前回よりも強まったのかどうか、総裁の印象をですね 、なるべく分かりやすい

言葉でお伝え頂ければと存じます。

(答)

前回との比較で何人というのは難しいんですが、前回との比較で申し上げれば、 3

月の時点では見通しはまだ 1 月のもののままだったわけで、そことの比較で上方リ

スクを皆さんあるいは少なくともある程度の方がおっしゃってたということだと思

います。今回はインフレ見通しを上方修正した うえで、そのうえで更に上振れリス

クをおっしゃる方が何人かいらしたという、特に先ほど申し上げた三人は、それを

根拠に利上げをすることが適当であるというふうにおっしゃったということでござ

います。

(問)

展望レポートの 9 ページのところ、一番最後のところで、経済・物価・金融情勢に

応じて引き続き政策金利を引き上げて 、金融緩和度合いを調整するという表現が今

回あると思うんですけど、これ従来の改善に応じてというのがなくなっているとこ

ろが違いだと思ってます。これは今回の展望レポートでは 26 年度の経済については

前回に比べて下振れしていて、なかなか経済の改善が難しい中でも利上げを続けて

いく、経済改善と利上げをリンクさせるのをちょっとやめたというような見方をす

ればいいのかというところと、あと先ほども少し質問にあったスタグフレ ーション

についてなんですけれど、改めて今スタグフレーションなのか 、それともまだスタ

グフレーションではないけどその可能性が徐々に高まっているのか 、そこの部分を

改めてお聞かせください。

(答)

前段ですけれども、今日いろいろなご質問に対する答えで申し上げた通り、今後の

利上げのパターンとしては、もちろん 見通しの確度が上がっていくということに沿

ってというのが典型的なパターンですけれども、その中でも見通し通りでも当面成

長率が少し下がるということであります。その場合でも大きな景気の下振れってい

うことにならない限り、物価が見通し通りのパスを描くあるいは上振れリスクが顕

在化するようなときには利上げの可能性があるということであります。そういうこ

とでありますので、経済・物価の改善の度合いに応じてという表現が必ずしも 馴染

まないかなということで、そこは削除ないし変更させて 頂いたということでござい

ます。すみません二点目が何でしたっけ。

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(問)

スタグフレーションに今なってるのか 、まだなってないけど、この可能性が高まっ

ているのかっていうことを改めて確認させてください。

(答)

それはスタグフレーションという言葉の定義次第だと思いま すけれども、私どもの

見通し通りであれば、景気は減速し、物価上昇率は上昇するということであります 。

ただどちらも一時的、ただし、物価の上昇率の上昇の方は少し長く続くという見通

しであるということでございます。

(問)

物価見通しについてちょっとまた改めてお伺いしたいんですけども 、コアコアが

2027 年度も 2.6 から 2.7%と高い状態が続くとの大勢見通しで、前提として中東情

勢も影響が和らいで、サプライチェーンも大規模混乱が生じないということがある

とは思いつつも、その割には水準が高いように思いちょっと気になりました。供給

が途絶する極端なサプライショックっていうものは想定はしないけれども 、一応原

油価格高騰などによって関連する製品 の、副次的な効果として、価格が上がったこ

とをある程度織り込まれているようなところもあって、そういう影響が 1 年以上は

長期化するとみての 27 年度見通しっていうふうにみてもいいのかどうかっていうと

ころを、ちょっとこの辺り詳しい見方についてお伺いできればと思います。

(答)

そこはですね、大まかには原油、石油化学製品の価格上昇が少しずついろんな 財、

場合によってはサービスに転嫁されていくということがゆっくり進んでいく結果と

いうことだと思いますが、もう少しこれを解像度を上げてみれば、確か 27 年度の前

半くらいまでにはピークを打って、そ こからインフレ率としては下がっていくとい

うことだと思うんですけど、平均をとってみますと 27 年度全体の、こういう姿にな

るということだったと思います。

(問)

次回 6 月の政策決定会合では、国債買入れ減額計画の中間評価があります。買入れ

計画の見直しの判断と利上げ判断っていうのは、セットで考える可能性があるので

しょうか。それともそれぞれ別々の判断軸で考えるべきだとお考えでしょうか。

(答)

短く申し上げれば、それぞれ別々に適切に判断したいというふうに思っております。

(問)

その理由も簡単に伺ってもよろしいですか。

(答)

国債買いオペの減額については、従来から申し上げてますように、 国債市場の安定

性に配慮するための柔軟性を確保しつつ、予見可能な かたちで減額していく。一方

で、政策金利については、今日申し上げたような様々なリスク要因もありますが、

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基本的には実質金利が低いもとで、適宜見通しの確度の上昇に応じて金利を引き上

げていく、ということが適切であるという見方から判断していくということでござ

います。

以 上

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