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植田総裁記者会見(5月2日)
――ASEAN+3議長国共同記者会見における総裁発言
2023年5月8日
日本銀行
―― 於・仁川(韓国)
2023年5月2日(火)
午後6時00分から約40分間(現地時間)
【問】
植田総裁、ステートメントでいくつかのアジア経済についての下振れリスクに触れています。この
地域は中国の再開の好影響を受けておりますけれども、経済の見通しはどちらかというと下振れなの
でしょうか。あるいは、ほかの地域と比べてバランスが取れているのでしょうか。
【答】
ASEAN+3地域のマクロ経済について、リスク、特に下方リスクが他の地域に比べて大きいか
どうかというご質問だったと思います。これは既にガバナー・ペリーとスリ・ムルヤニ財務大臣の話
にもあったところだと思いますけれども、私の感じでは、下方リスクは他のリージョンに比べて低い
というふうに一応判断できるかと思います。
理由としては、既にお二人の話にも出てきましたけれども、一つは、2023年の、これからの世界経
済の成長について、この地域(注)の成長への寄与が世界全体の3分の2 くらい見込まれるという非常
に強いものになっているという報告も今日ございました。そのうえでですが、これは今、ガバナー・
ペリーもおっしゃいましたが、欧米の金融不安の波及効果というのは、一応、今後も含めて注意して
おかないといけないわけですが、ご指摘がありましたように資本が十分に備えられている、アジアの
銀行等ですね、それから欧米の問題の金融機関に対するエクスポージャーも少ないというようなこと
から、ここもダウンサイドリスクは他の地域に比べれば限定されているというふうに思います。更に
欧米経済が今後どうなるか分からないというリスク、それによるスピルオーバーは一応注意しておか
なければならないとは思います。
そのうえで、アジア独自の要因として、例えば今日の議論の中に出てきた一つだけをご紹介します
と、中国経済、足元はリオープニングで好調であるわけですが、もう少し中長期をみた場合に、例え
ばジオポリティカルなリスクが深刻に中国経済に影響を及ぼすことによって、経済成長率にマイナス
の影響が及び、それがリージョン全体に悪い影響を及ぼすというリスクについては、一応念頭に置い
ておかないといけないという議論もございました。
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(注) 「この地域」は、アジア太平洋地域です。
以 上