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田村審議委員記者会見(9月12日) [PDF 345KB]

SPEAKER記者会見(9月12日)

PUBLISHED13/09/2024, 00:00:00
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2024年9月13日

日本銀行

田村審議委員記者会見

――2024年9月12日(木)午後2時30分から約35分

於 岡山市

(問)

二点質問があります。まず、午前中の金融経済懇談会においての内容です。地元の

経済界の方からどのような意見や声があったのか教えてください。

二点目は、午前中の講演と重複するところがあるとは思いますが、岡山県経済の印

象ならびに現状についての見解をお伺いしたいです。

(答)

まず、本日の金融経済懇談会では、岡山県の行政や金融経済界を代表する方々から、

当地の金融情勢や地域経済が直面する課題等について、大変貴重なご意見をお伺い

しました。また、日本銀行の金融政策運営に関する率直なご要望もお伺いし、大変

有意義な意見交換ができたと考えております。ご多忙の中、本日ご出席頂いた皆さ

まにこの場を借りて御礼を申し上げます。懇談会での話題は多岐にわたり、本席で

全てを網羅することはできませんが、席上でお伺いした話を私なりに整理して申し

上げたいと思います。

まず、足元の岡山県の景気については、プラスとマイナスの両面から様々なご意見

を頂戴しましたが、全体としては回復しているとの見方が多く示されました。企業

部門では、経済活動の正常化や価格転嫁の進展などを通じて、企業収益の改善が続

いていること、そしてそのもとで設備投資が増加していることを挙げる声が多く聞

かれました。また、人への投資という観点から、当地企業の間でも、幅広い業種・

企業規模において、昨年を上回る賃上げを行う動きが広がっているとのお話も頂き

ました。一方で、県内企業の間では、人手不足が事業活動を営むうえでの制約にな

っているという話も聞かれました。こうした中で、デジタル化や事業再編、雇用の

流動化などを通じた生産性向上が課題であるというお話も頂戴しました。こうした

中で、行政や経済界、金融界においては、様々なかたちでの支援策を講じておられ、

地域活性化や雇用維持への取り組みを強化しているとのお話を伺いました。金融界

の方からは、原材料価格の上昇が続くもとで、取引先企業に寄り添い、資金繰り支

援や事業再構築支援などにも取り組んでいるというお話が聞かれました。日本銀行

に対しては、政策金利を引き上げていくことへのご理解を頂きつつも、中小企業の

資金繰りへの目配りをお願いしたいとのご意見や、今後の利上げペースは緩やかな

ものにしてほしいとのご意見も頂戴しました。日本銀行としましては、本日頂きま

したご意見等を踏まえまして、中央銀行の立場から、物価安定のもとでの経済の持

続的成長を実現していくとともに、金融システムの安定性を確保することを通じて、

当地関係者のご努力がより大きな実りへとつながっていくようサポートしてまいり

たいと考えております。

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次に、岡山県経済の印象および現状についての見方ですが、岡山県では、自然災害

の少なさや交通の要衝という強みも生かし、バランスの良い産業基盤が育まれてき

ました。水島コンビナートをはじめとする製造業の強固な基盤は、生産の面でも雇

用の面でも地域を支え、岡山市と倉敷市には合計 100 万人を超える人口集積を生み、

非製造業の発展にも貢献してきました。こうした中で、岡山県の足元の景気は緩や

かな回復を続けています。企業部門をみますと、業績改善が続くもとで設備投資を

積極化させており、近年は業務効率化に資する物流・製造拠点の建設も活発です。

また、人材への投資である賃上げも広がっており、今年度の春季労使交渉の集計で

は、2 年連続、かつ昨年を大きく上回る水準となっています。家計部門をみますと、

物価上昇等の影響を受けて、このところ消費の伸びが鈍化しており、特に食料品や

日用品等の非耐久消費財では、低価格商品へのシフトといった生活防衛的な動きも

窺われます。ただし、全国的な傾向ですが、使うところには使うメリハリ消費は岡

山県内でもみられており、夏休み期間中の旅行や外食等のサービス消費はしっかり

しています。今後は、雇用・所得環境の改善が続くもとで、個人消費の増加ペース

が再び高まることが期待されますが、企業・家計の両部門で所得から支出への前向

きの循環メカニズムを確かなものにするために、地域のポテンシャルを生かしたか

たちで成長力を高めることが重要になるというふうに考えています。

(問)

二点お願いしたいんですけれども、一点目については、講演の中で市場の利上げの

ペースについて織り込みがちょっと遅いので、このペースだとなかなか中立金利を

1%まで引き上げるのは難しいのではというご趣旨だと思うんですが、そうなると、

次の利上げ、再利上げのタイミングは、年内あるいは年度内の可能性もあり得るの

かについて伺いたいのが一点目です。

二点目は、展望レポートの見通し期間の後半に、1%まで短期金利を引き上げるべき

ではないかということをおっしゃっていると思うんですけれども、この具体的な時

期をもう少しイメージがもしおありであれば、と思います。例えば、見通し期間の

後半といっても、2025年度の後半から2026年度までとかなり長いので、いつ頃まで

にこの 1%に到達すべきなのかっていうのがもしイメージがあればお願いします。

(答)

まず、最初の年内あるいは年度内に次の利上げがあるのかという点につきましては、

先行きの金利のパスや金融緩和の度合いを調整するペースについては、今後の経

済・物価・金融情勢次第であり、予断は持っていませんが、欧米とは異なり、ゆっ

くりとしたペースになる可能性が高いというふうに私としては思っています。

二つ目のご質問の展望レポート[の見通し期間の]後半、1 年半の間の具体的にどこ

かというご質問についてですけれども、これについても基本的には、今後の経済・

物価・金融情勢次第だというふうに考えております。そういった情勢をみながら、

判断していくということになります。

(問)

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二点伺います。一点目が、中立金利の 1%程度というところなんですけれども、推

計にいろいろ幅があると講演でもおっしゃっていたように、今回なぜ改めて 1%と

いう数字に言及するに至ったのかというその理由をお伺いできたらと思います。

二点目としましては、7 月、経済・物価情勢はオントラックだというふうにおっし

ゃっていましたが、7 月時点と比べた現時点での評価と、今後、先行き注視する指

標について教えてください。

(答)

まず、最初の中立金利 1%という点についてでございますが、現時点で中立金利の

水準を特定することは難しいと考えています。講演原稿にもありましたけれども、

かなりの幅を持ってみる必要がありますし、加えて、長きにわたってほとんど金利

がない世界が続いてきたわが国においては、経済主体が金利にどのように反応する

のか、予断を持たずに注意深くみていく必要があると考えています。従って、実際

には、政策金利の引き上げを進めていく中で、金利の変化に対して経済・物価がど

のように反応するのかを分析しながら、中立金利の水準を探っていくということに

なると考えています。一方で経済・物価が見通しに沿って推移するとすれば、2026

年度までの見通し期間の後半には、短期金利は名目の中立金利まで上昇しているこ

とが必要であり、どういうペースで調整を行うことが適切かを考えるうえで、一定

の水準を念頭に置いた方が適時、段階的な調整ができると私としては考えています。

例えば、中立金利として 1%を念頭に置いた場合と、3%を念頭に置いた場合では求

められるペースが異なってきます。繰り返しになりますけれども、私も中立金利が

1%と決め打ちしているわけではなくて、先ほど申し上げたような水準を念頭に置き

ながら、段階的に金利を引き上げて、経済・物価の反応を確認し、適切な短期金利

の水準を探っていく必要があると考えています。従いまして、欧米とは異なって、

ゆっくりとしたぺースになる可能性が高いと考えています。

二つ目のご質問の7月時点と比べてどうかという点ですが、7月会合後に公表された

GDP統計や、消費、賃金、マインド関連の指標なども経済活動が緩やかな改善を

続け、賃金・物価も改善している姿を示しています。こうした状況を踏まえますと、

7 月決定会合当時にみていた通りにオントラックで推移していると、1 か月だけです

けれども、オントラックで推移しているというふうに考えております。もう一つの

今後注視する指標についてですけれども、基本的にあらゆる指標を丹念に精査する

ことに加えて、企業ヒアリング結果などの様々な情報も含めて、経済・物価の現状

と見通しをタイムリーにとらえていくことが重要だと考えています。そういう意味

では、どれか単純にこの指標がこうなったらというようなことは考えていませんが、

あえて私が特に注目している事項を挙げれば、一つがわが国の物価の推移と見通し、

二つが来年度春闘に向けたモメンタムがどうなっていくか、三つ目が米国をはじめ

とした海外経済の状況、こういった点が、現在、私の中では注目点です。

(問)

午前中の講演の中で 8 月の株価の変動について、その背景にアメリカの景気後退懸

念があったと言及されてますけれども、アメリカではこの後、利下げ局面となって

11 月には大統領選挙も控えているかと思います。市場が不安定になるリスクが高ま

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る中で日銀として追加利上げに踏み切れるのか、お考えをお願いします。また、今

現在ですね、市場の動きは不安定だという認識でいらっしゃるかも伺えますでしょ

うか。

(答)

まず一つ目の点についてですけれども、そもそも市場は上下に変動するものでして、

時には行き過ぎることもあるというふうに考えています。市場の安定だけを優先し

過ぎる場合は、経済・物価に応じた適切な金融政策を取れなくなってしまう懸念が

ありますし、また、経済・物価情勢と市場との間の歪み、ギャップを拡大させてし

まうリスクもあると考えています。また、やや長い目でみた場合には、市場はファ

ンダメンタルズに沿った水準に落ち着いていくものだと考えています。ただし、大

幅な急変動は望ましくなく、過度に市場がフラジャイルな状況にあるときには、冷

却期間を置くことが必要なケースもあるというふうに考えています。今先ほど申し

上げたのが基本的な考え方ということで、あとは米国経済がどういう推移になって

いくのか、それが日本の経済・物価にどういう影響を与えるのか、というのをしっ

かりとみていく必要があると考えています。基本的に市場は日々変動するものです

が、この金融資本市場の動向や経済・物価に与える影響については、引き続き丁寧

に目を配ってまいりたいというふうに考えています。

(問)

質問二点ありまして、講演の中で先ほどからも話題に出ているんですけど、中立金

利が最低でも 1%程度だというふうにみてらっしゃると言及されてますが、こう考

える理由についてまず一点伺いたいです。

もう一つが、こちらの講演の中で、市場とのコミュニケーションの改善に絶えず努

めていくとされていると思うんですけれども、現状のコミュニケーション、日銀さ

んのコミュニケーションっていうところにどういう課題があるのか、あるいはどう

いうふうに改善していくべきだっていうお考えがあればお願いします。

(答)

まず、中立金利 1%とみている根拠、最低 1%とみている根拠に関してですけれども、

先ほど申し上げた通り、もう 1%だと決め打ちしているわけではありません。ただ、

どのようなペースで調整していくべきかを考えるうえでの、念頭に置いておく仮置

きの数字という位置付けです。私が念頭に置く 1%程度という水準は、私自身が金

融実務家として、企業や家計と接してきた感覚、あるいは、このところの企業や金

融機関の経営者の声などを踏まえてイメージしている水準です。

二つ目が日銀のコミュニケーションについてのご質問でしたが、金融政策は金融市

場への働きかけなどを通じて経済・物価に波及していくものですので、日本銀行の

経済・物価に関する見方や政策運営の考え方について、市場参加者を含む幅広い層

に、丁寧かつ分かりやすく説明することがきわめて重要だと考えています。一方で、

日本銀行として、本年 4 月以降、一貫して示してきた、経済・物価の見通しが実現

していくとすれば、金融緩和度合いを調整していくことになる、という言葉、そし

て、緩和的な金融環境が継続する、という言葉が、どのように市場に受け止められ

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ていたのかを考えた場合、ただマーケットによっても、参加者それぞれによっても

様々ではありますけれども、私としては日本銀行の意図とは異なるニュアンスでの

受け止めもあったように思います。そして、それに対応した日本銀行の情報発信は、

タイミングを含め、改善の余地があったと感じております。日銀の考え方が市場に

適切に伝わるように、市場の受け止めを踏まえた発信内容の調整ですとか、あるい

は情報発信のタイミングや頻度の改善など、市場とのコミュニケーションの改善に

絶えず努めていくことが重要であるというふうに感じています。

(問)

二点お願いします。先ほど質問も出ましたけれども、26 年度までの見通し期間の後

半っていう表現なんですけれども、日銀としては展望レポートが 26 年度までの 3 年

間の見通しを出しているということを考えれば、この言葉通りいけば、25年の10月

以降には、その後以降はどのタイミングか分かんないですけど、25年の10月以降の

段階で 1%に届いていればいい、こういうふうに受け止めてよろしいでしょうか。

もう一つが、講演でもおっしゃっているように、やっぱり 1%めどに段階的に引き

上げていくと、更にオントラックであれば利上げを考えていくという、それであと

講演の中で物価が上振れするリスクもあるっていうふうに言及されてることを考え

れば、年内の利上げっていうのも十分考えていく必要があると、そういう認識でよ

ろしいでしょうか。

(答)

見通し期間の後半、リジッドに言うと 2025 年の 10 月から 2027 年の 3 月ということ

ですけれども、25 年の 10 月以降に 1%になるのかどうかという点については、これ

からの経済・物価・金融情勢次第だというふうに考えております。

二つ目のご質問の、とすると年内利上げはあるのかということですけれども、繰り

返しになりますが、それも経済・物価・金融情勢次第ですので、あるかもしれない

し、ないかもしれない、というのも今の時点では、予断を持って語ることはできな

いというふうに考えております。

(問)

二点お願いします。一問目ですが、先ほどから出ている 26 年度の短期金利 1%の件

ですが、これ少なくともというふうに表記してあるんですが、もし物価の上振れリ

スクなどが高まれば、更に上がるという理解でいいのか、もし分かればどの程度を

イメージされているのかを教えてください。

二点目ですが、円安による物価の上振れリスクを指摘されていますが、足元では円

高にどちらかというと振れていますけれども、その辺り変化してくるのか、それと

も、円高に振れても、企業の値上げとかが続いて物価の上振れリスクというのは変

わらないのか、その辺りお願い致します。

(答)

物価の上振れリスクがあると、1%よりもっと上がるのか。まず 1%なのかどうかは

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実際に金利を上げながら、経済・物価の反応をみていって、適切な水準を探ってい

くということです。実際に物価がわれわれのベースの見通し対比上振れることがは

っきりしてくると、もう少し金利を上げなきゃいけないというケースもあるでしょ

うし、あるいは逆に、物価がわれわれの見通しよりも低くとどまっていそうだとい

うことになったら、金利は 1%よりも低い水準が適切ということになる可能性もあ

ると考えています。

二つ目のご質問の、今円高になっているのになんで円安の物価上振れリスクなのか

という点につきましては、まず、160 円台に乗った時と比べれば、円安は修正され

ていますけれども、今年の前半に輸入物価が上昇して、輸入物価の上昇がラグを伴

って消費者物価に効いてくると、ある程度それも織り込んで見通しを作っておりま

すけれども、企業が仕入価格を販売価格に転嫁するパススルー率、これが高まって

いる可能性があって、そういう意味で物価の上振れリスクがあるんじゃないかとい

うことを午前中は申し上げました。円安の修正によって、上振れリスクは変わって

るのかという点については、160 円がずっと続くのに比べると、日本経済にとって

は幸いなことだと思うんですけれども、上振れリスクは小さくはなっているという

ふうに判断しています。

(問)

一点、中立金利のところで聞きそびれていたので恐縮なんですけれども、講演で最

低 1%とご指摘されていましたけれども、水準を探ると 1%を超える可能性っていう

のも出てくるという認識でよろしいのでしょうか。

もう一点が、前回 3 月の講演に関してなんですけれども、金利のない世界について

ご指摘されていて、シグナリングの効果、機能低下等々指摘されていました。今、

金利を引き上げていく中でこの辺りの懸念されていたポイントについて、改善の余

地、改善の効果について今どのような認識を持たれておりますでしょうか。

(答)

まず、中立金利、これから段階的に金利を引き上げて探っていく中で、1%を超える

可能性があるのかという点については、実際に経済・物価が非常に強ければ超える

可能性もありますし、逆に経済・物価がそこまで強くなかったら 1%を下回る可能

性もあるというふうに考えています。

二つ目のシグナリング機能が改善したかどうかという点につきましては、短期金利

と長期金利の話があると思うんですけれども、国債市場においてまだまだ日銀がド

ミナントなプレーヤーになっていますので、減額計画を作って、多少の改善はある

と思いますけれども、基本的にはあまり回復してないのかなというふうに感じてお

ります。

(問)

最近、植田総裁含めて講演の発言でですね、物価・経済が見通し通りにいけば、利

上げをするということをおっしゃって、田村委員も同様のことをおっしゃっていま

すけれども、ただ田村委員の場合は 1%ということが念頭にあるだけに、他の方と

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比べると、ご自身がどう感じているのかということですけど、利上げにより前向き

であるという理解でいいのかどうか。

あと中立金利、最低は少なくとも 1%ということですけれども、最高でいくと可能

性としてはどれぐらいあるのか、どうご覧になっているかお願いします。

(答)

まず、他の委員の方よりも私が利上げに前向きかどうかという点については、他の

委員が心の中でどう思っておられるのか分からないので、ちょっと答えるのは控え

させて頂きたいと思います。私も利上げしたいわけではなくて、日本の経済のため

に、そして 2%という物価目標を達成するためには、利上げをした方がいいんじゃ

ないかという意見であって、金利を上げたいから上げているんじゃなくて、物価を

安定させたいから徐々に調整しているということです。

二つ目のご質問で、最低 1%で最高何%かというのは正直分かりません。最低 1%と

いうのも、先ほど申し上げたように、私が金融界で働いていた頃の感覚ですので、

1%というのも、より下なのかもしれませんし、ただ 1%を念頭に置いて進めていく

と。更に言うと、物価安定目標を達成する見通し期間の後半にかけて、日本の企業

がもっと力強くなってくれば、中立金利も上がっていく可能性もあると思いますし、

その辺りは繰り返しになりますが、段階的にゆっくりと金利を上げながら、経済・

物価あるいは経済主体の反応をみながら探っていくということになると思います。

(問)

最初の岡山県内に引き付けた話にちょっと一度戻らせてください。先ほど岡山県の

経済の印象などをお話しされたとき成長を高めていくことがというお話があったん

ですが、それに向けてどのような取り組みが具体的に必要になってくるのかという

お話が一点。

あと、日本銀行としてそういった岡山県の経済発展にどのようなかたちで貢献し得

るのか、あるいはその貢献したいというお考えがもしあればどういうものなのかお

伺いしたいです。

(答)

まず、一つ目の成長に向けた取り組み、必要な取り組みについてですが、今朝の挨

拶の原稿の中にも入れておりますけれども、岡山県は、自然災害の少なさですとか、

交通の要衝といった強み、あるいはバランスの取れた産業基盤があるというふうに

感じます。そうした認識のもとで、今日の金融経済懇談会では今後重要と考えられ

る取り組みを二点述べさせて頂きました。一つ目は脱炭素社会の実現に向けた対応。

この脱炭素対応を、とかく経済成長の制約っていうふうにとらえられがちな面があ

りますけれども、そうではなく、新たな事業創出の機会ととらえて、県内一体とな

って、岡山県経済の活性化につなげていくことが期待されます。二つ目は農業や非

製造業の分野における海外需要の取り込みが挙げられます。これまで磨き上げてき

た岡山の魅力を内外に示し多様化する海外旅行者のニーズをとらえていくことを期

待しています。今回、岡山に参りましていろいろ現地の状況を聞いておりますと、

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県民 1 人あたりの図書館の貸し出し冊数が全国一。非常に教育に熱心な県であると

いうふうにお伺いしました。ある意味、子供の頃からの人的投資がしっかり行われ

ている、そういうポテンシャルも岡山県は持っているので、是非そのポテンシャル

を発揮して、成長に向けて、岡山県が前向きに取り組んでいかれることを期待して

いるところです。

二つ目の岡山県に対する日銀としての貢献ですが、まず何よりも第一は、金融機能

を途切れなく岡山県において提供していくこと。二つ目に、今横に支店長の廣瀬が

座っておりますけれども、日銀がある意味、ハブとなって地元経済界の方と意見交

換し、あるいは廣瀬が持ち帰ってきた日本全国での取り組みを紹介する等によって

岡山県経済、あるいは岡山県の企業経営者の方に参考にして頂ければというふうに

考えております。

以 上

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