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2023年6月22日
日本銀行
安達審議委員記者会見
――2023年6月21日(水)午後2時00分から約30分
於 鹿児島市
(問)
幹事社より二点質問させて頂きます。まず、先ほど終了しました懇談会の中で、出
席者から、どんな話、意見等が出たのか、お聞かせ頂ける範囲でお話し頂ければと
思います。
二点目は、鹿児島県の経済情勢について、どのように今 みてらっしゃるか、先行き
等も含めてお考えをお聞かせ頂ければと思います。
(答)
質問ありがとうございます。まず、最初のご質問に関してですけ れども、本日の懇
談会では、鹿児島県の行政、経済界、金融界を代表される方々から地域経済の現状
や課題のほか、日本銀行の金融政策運営に関しても、いろ いろな意見を賜りました。
きわめて有益な意見交換ができたと いうふうに認識しております。まずは、この場
をお借りして、ご出席頂いた方々に御礼を申し上げたいと思います。その うえでで
すけれども、本日の懇談会では、非常に多岐に わたるご意見を頂きました。全てを
網羅してご紹介することはできませんけ れども、私なりに、席上で聞かれた話題 等
を整理して申し上げますと、以下の点があると思います。まず、これは二番目の質
問ともかぶるかもしれませんけれども、鹿児島県の足 元の景気につきましては、複
数の参加者の方々から、持ち直しているというような ご趣旨のご指摘を頂きました。
要因と致しましては、感染症の影響は弱まるもとで、観光は戻って きている、そし
て、それに伴って、飲食・宿泊等が回復しているというご指摘がありました。ただ
し、先行きにつきましては不透明感があると のご意見も頂きました。例えば、物価
上昇が個人消費に与える影響、原材料価格の動向 などを懸念しているというご意見
もありました。このほか、特徴的な話題として、以下の二点をご紹介致したいと思
います。一点目が、人手不足です。複数の方から、当地における人手不足感が強く、
観光関連のほか様々な業種で、人手不足 が事業展開上のボトルネックになっている
という話を頂きました。二点目が、物価上昇の影響についてです。物価上昇による
実質所得の減少が、消費の下押し圧力になる点を懸念されているという声が聞かれ
ました。また、輸入物価という意味では、足 元の円相場が、原材料の輸入コストの
上昇圧力になっているとのご指摘もありました。この間、金融面につきましては、
緩和的な金融政策の副作用として、低金利環境のもとで、金融機関の収益が下押し
されているというご指摘も頂きました。一方、 いわゆるゼロゼロ融資の返済を控え
て、企業の借入金負担の観点から、緩和的な金融政策の継続を求 めるご意見も頂戴
しました。以上のご意見を踏まえまして、私どもは、中央銀行の立場から、物価安
定のもとでの経済の持続的成長を実現していくことや、金融 システムの安定性(注)
を確保することを通じて、当地関係者のご努力がより大きな成果へ つながっていく
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ようサポートしてまいりたいというふうに思っております。以 上が一つ目のご質問
に対する答えです。
二つ目のご質問に対する答えですけ れども、全般的に鹿児島県の景気は持ち直して
いるというふうにみています。まず、生産が海外経済の回復ペースの鈍化の影響な
どで、これは弱めの動きになっておりますけ れども、先ほど申し上げましたように、
感染抑制と経済活動の両立が進む中、個人消費が、ペントアップ需要の顕在化など
から持ち直しているほか、観光も着実に持ち直しております。また、企業の設備投
資も製造業を中心に高水準で推移しております。一方、先行きの鹿児島県の景気に
つきましては、今年半ば頃にかけて、既往の資源高や海外経済の回復ペース鈍化に
よる下押し圧力というのを受ける可能性があるものの、ペントアップ需要の顕在化
に加えて、緩和的な金融環境や政府の経済対策の効果 などにも支えられて、緩やか
に回復していくというふうに考えております。
(問)
二点質問があるんですけれども、一点目が物価についてです。今、物価、挨拶要旨
の方でも、上振れと下振れ両方のリスクがあるということでしたけれども、上振れ
の側面が足元、結構強いんじゃないかなと思います。一応、日銀のコミュニケーシ
ョンとしては、今年度半ばに 2%を割ってくるということですけれども、この時期
が後ろ倒れている可能性っていうのは、足 元の上振れであるのでしょうかっていう
のが一点目です。
もう一点目が、4 月会合で出てきた金融政策のレビューについてなんですけれども、
植田総裁も、金融経済懇談会の場を利用するっていう話ありましたけれども、もし
今日何かの具体的な話が、参加者の方からご意見として出ていれば教えてください。
(答)
まず、最初のご質問ですけれども、 われわれが今メインシナリオとして考えて いる、
この先ですね、一時的にインフレ率が低下するという根拠は、 これは輸入物価の下
落が既に、昨年 9 月からもう始まっておりますけども、この影響が消費者物価、特
に財の部分に影響を及ぼすのが今後であるからだろうということです。輸入物価か
ら消費者物価の財に波及するタイムラグというのがありますので、これは大体私は
9 か月ぐらいだと思っているんですけども、そうすると統計的には、今年のこれか
ら出る 7 月以降の、私はデータに反映されてくる可能性が高いんじゃないかなとい
うふうに考えています。現時点でまだ、4月とか5月の数字ですから、今の状況の発
表されている統計では、まだ、上がっててもおかしくないというふうに考えていま
すので、特に夏場以降の財価格の動向というのに非常に注目している といいますか、
一つのチェックポイントだと思います。もし仮にそこでですね、下がらないよう な
ことがあると、これは、われわれのメインシナリオとしては修正をしなければなら
ない可能性というのが出てくるというふうに思いますけれども、そこにつきまして
はまだ先の話でありますので、現状はまだ、夏場にかけて下がってくるというシナ
リオを維持しているということです。
二点目なんですけれども、今日の懇談会ではですね、レビューに関する話というの
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も、参加者の皆さんに問いかけるという かたちでさせて頂いたんですけれども、そ
の中で出てきたものとしましては、一つは 、金融政策につきましては、景気を下支
えするうえで一定の効果があったということで、全体としては評価できるとの意見
が聞かれました。ただ、やはり、長きに わたる緩和的な金融政策の副作用もやはり
あったんじゃないかというご意見もありました。そこで、より具体的に申し上げま
すと、金融政策の効果に関しては、バブル崩壊後は長きに わたって先が見えないと
いう閉塞感があり、これが一種デフレという現象だったと思いますけども、この 10
年ほどはですね、そうした先が見えない閉塞感が軽減され、経済活動に前向きな動
きがみられるようになったというご指摘を頂きました。一方、副作用としましては、
低金利環境のもとで、金融機関の収益が下押しされているというご指摘を頂きまし
た。ただ、その中でですね、そうした厳しい環境を、逆に経営効率化に向けた取り
組みのてこにしたという前向きな意見も聞かれました。また、この間、過去 25 年の
金融・経済環境については、金融政策以外の影響が、大きなも のだったんじゃない
かというようなご指摘も頂きました。例えば、過去 25 年で一番大きな課題というの
はやはり人口動態の影響であって、特にこの鹿児島県というところでは、やはり人
口減少の問題が大きいというご指摘がありました。加えて、金融自由化のもとでの、
金融機関の競争環境の変化の影響というのも少なくない んじゃないかというような
ご指摘もありました。こうした意見も踏まえながら、引き続き多角的なレビューの
作業を進めてまいりたいというふうに考えております。
(問)
二点お願いします。一点目は、海外経済の不確実性が非常に高いということで、こ
ちらを見極めながら、緩和の修正をするのであれば時期を考えなければならないと
すれば、これはやっぱり年内にそうした見極めをするのはちょっと難しいというこ
となのか、やっぱりアメリカの経済の帰趨というのが なかなか読みづらいので、日
銀にとっての政策の判断ができるタイミングについてもう少し詳しくお聞かせ 頂け
ればというのが一点目です。
あと二点目が、予想インフレがやっぱり上昇してきているんだけれども、まだまだ
足りないのかもしれないという点において、オーバーシュート [型]コミットメント
の果たしている役割というのが一定程度あると思うんですが、一方で金利を主眼と
した政策でありながら、量にコミットするオーバーシュート [型]コミットメントが
あるというのは、IMF等からもコミュニケーション上 分かりづらいのではないか
という指摘がありますが、このオーバーシュート [型]コミットメントの位置付けで
すとか役割を、現在のYCCという政策とその機能を踏まえた うえでどう判断され
ているか、お願い致します。
(答)
まず、最初の[点は]海外経済に絡むといいますか、むしろ、物価の判断をどうつけ
るかという話だと思いますけども、いくつか私は段階があると思っておりまして、
これは挨拶にも若干書かせて頂いたんですけども、いわば最初のチェックポイント
といいますのは、夏場にかけて一回輸入物価の下落の影響で [消費者物価が]下がる
というふうに一応メインシナリオにしていますので、それが本当に下がっていくか 、
下がっていかないのか、というところが最初の多分チェックポイントになると思い
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ます。ここにつきましては、海外経済の影響というよりも、むしろ、現状の国内の
企業さんの価格転嫁の動きになりますので、その段階では基本的には海外経済とは
別の判断材料になってくるという ふうに思います。二番目のチェックポイントとい
うのが、もし、仮にですね、メインシナリオ通りに下がってきた場合、次はどこま
で下がるのかというところと、あと底打ちの 時点がどこなのか、というのを見極め
る段階だと思います。そのときに、どこまで下がるかというところの一つの材料と
して、やはり、そのときの海外経済の状況というのが影響してくるんだろうと思い
ます。もし、仮に、グローバルリセッションみたいな話になってくれば、かなり相
当の下押しが財価格に表れてくるという ふうに思いますので、それは当然、政策的
には緩和状態を続けるということになりますし、もし仮に海外景気が底打ちして、
かなり回復が強まってくる、場合によってはシリコンサイクルも底打ちして上がっ
てくる、そして日本の物価ももう一回上がってくる可能性が高ければ、当然[政策判
断の]タイミングを伺うというかたちになると思います。ということで、当面はやは
りどちらかというと国内の企業の価格の転嫁、海外経済の場合はその後ということ
になるというふうに私は判断しております。
二番目にフォワードガイダンスの話なんですけれども、今の状況ですと、YCCを
どうするかということに多分紐付いているんじゃないかと思います。現状、誘導水
準が 10 年物国債利回りでゼロ[%]、変動幅を付けているという状況ですけども、そ
れを変更するなり解除するなりのタイミングというのにオーバーシュート [型]コミ
ットメントというのが紐付けられているのかな、というふうに考えています。確か
にコミュニケーション上は非常に難しい問題があるのは事実なんですけども、今回
の場合、一番恐れているのは、拙速な変更をしてしまって、もう一回再デフレとい
うことになってしまうと、これは例えば 、皆さんの予想形成に関しても非常に大き
なマイナスになりますので、なるべく失敗のリスクを回避するという意味でのオー
バーシュート[型]コミットメントですから、必ずしも量に今 、紐付けられているわ
けではないというふうに考えています。
(問)
物価について二点お願いします。先 ほどの質問と少し重なってしまうんですけれど
も、物価、さっきも審議委員、7 月以降のデータを見なきゃいけないという ことを
おっしゃられたと思うんですが、そうすると政策の判断をする うえでは、7 月のデ
ータが出るまではなかなか判断する材料が乏しいというお考えでよいのかというこ
と。
あと 7 月以降物価が下がってきた場合ですね、そのときまた 7 月単月だけではやっ
ぱり難しいと思うんですけども、どれくらいのデータ、何か月くらいデータを見極
めたいというふうにお考えでしょうか。
(答)
金融政策自体の変更というのはいろんな側面というか種類がありますので、例えば 、
イールドカーブ・コントロール自体ですと、何らかの理由でまたイールドカーブに
歪みが生じた場合はまた話が変わってきますので、物価だけに紐 付いて政策判断を
しているわけではなく、要するに全体的な総合判断、特に債券市場の機能度みたい
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なのも基本的にはやっぱり重要だね、というところで同時にみていってるというの
はございます。ただ、物価に関しては、やはり足 元はインフレ率が落ちてくるかど
うかというのが一つのポイントで、そこのタイムラグからいうと、 7 月辺りからは
やっぱり下げていく可能性が、今のところ高いんじゃないのという話ですので、そ
こから見極めていきたい。それまでは 、タイミングからいうと次の決定会合って話
になるのかもしれないですけども、私個人的には なかなかそこで物価情勢に対する
判断をつけるというのはちょっと難しいのかなというふうには思っています。
二点目がですね、これは何か月分みるとかいう話ではなく、次のチェックポイント
というのは、いったんインフレ率が仮に下がり始めたとすると、今度はどこで底を
打つかという話ですので、これは多分複数月をみていくということになるんだろう
と思います。そのときに底を打ったというふうに判断できるような動きになってい
るかどうかというポイントと、もう一つは底打ち後のスピード感というのももちろ
ん重要になってくるというふうに思いますので、そこは単月というよりも複数月み
ながら物価の動きというものを見極めていくということになるんだという ふうに考
えています。
(問)
先ほどの質問の答えにもあった点に絡むんですが、市場では 7 月の政策修正の観測
が強まっていてですね、とはいえ、今日の挨拶の中では時期尚早という発言もあっ
たんですが、これは 7 月の政策決定会合においての政策修正は時期尚早だとお考え
になっているかという確認と、そうであれば、その理由について改めてお伺いでき
ればと思います。よろしくお願いします。
(答)
7月の決定会合まであと1か月以上ありますので、この間何が起こるかというのはい
ろいろありますので、ここでもう決めることができるわけもありませんし、私は基
本的に一票を持っているだけですので、そこは不明な んですけれども、物価の話で
いきますと、次の決定会合までに全国の消費者物価指数が、確か 6 月分まで出ると
記憶してます。東京都区部だと 7 月分が決定会合 2 日目の朝に出ます。先ほど話を
させて頂きましたように、6 月分までの消費者物価の統計をもって、例えば 、物価
の基調がわれわれのメインシナリオとは違ったかたちで上振れていくということを、
確証をもって判断は、私個人はし がたいなというふうに思ってますので、そういう
意味では、物価と政策決定を紐付けた場合には、その時に、物価がもう上振れるか
らこれは 2%の安定軌道にもう乗ってしまったんだというふうに判断して、変更す
るというのは、ちょっと状況としては微妙かなというふうに思っております。
(問)
一点です。懇談会の方でも人手不足、人材不足の意見が あがったというお話で、そ
の件についてなんですけれども、特に鹿児島では、熊本で TSMCの企業の進出で
あったり、馬毛島関係ということで、非常に県本土から人材が外に出ていく要因と
いうのが高まっていまして、人材不足が景気回復に与える影響、プラスの面マイナ
スの面、いろいろあると思うんですけれども、その点についてどのようにお考えか、
お聞かせ願いたいと思います。
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(答)
まずプラスの面というのは、やはり賃金の上昇ということだと思います。今年度に
つきましては、想定を上回る幅というか率で、賃上げが多くの企業さんで実施され
たようですけども、われわれが目指しているデフレからの完全脱却といいますか、
安定的な物価目標の実現というのは、やはり持続的に賃上げが行える状況にならな
いと厳しいかなと。その中で、持続的な賃上げの一つの てこになりそうなのが、ど
うも人手不足らしいというのが、これは全国的な傾向だと思ってまして、これは鹿
児島県においても当てはまると思います。もう一つは、これは制度設計とかも、今 、
政府の方で考えて頂いているような んですけども、やはり人材が固定化してしまう
とですね、人がうまく流れなくなって、それが人手不足を招いているという側面も
あると思いますので、やはり転職をよりしやすいような制度設計みたいなものとい
うのが必要になってくるということが、これは今 、まさに政府の方でいろいろ検討
されていることだと思うんですけども、これもやはり、ここまでの人手不足感の強
まり、特に今年に入ってからの人手不足感の強まりがもたらしている、ちょっと言
いにくいですけれども、プラスの側面もあるのかなと いうふうに思っています。一
方、マイナスの側面は、人がいないと事業が成り立たないということもございまし
て、今日も確か聞かれましたし、他の場所でもよく聞くことな んですけども、例え
ばここのホテルさんも人手がいないとやはり稼働率が 100%にならない、つまり入
って来られる宿泊客の数を絞らざるを得ないとなると、それだけ収益機会を奪って
いることになります。あと、例えば 、運転手不足なんかもいろんなところで起こっ
てますけれども、物流で言いますと、円滑に物流、決まった日にきちんと物が届か
ないということになれば、当然購買意欲を削ぐことになりますし、あとタクシーの
運転手さんが足りないということであれば、観光客も来ない、ここは選ばないとい
う選択肢も出てきますので、そういう意味では、最初にお話 しさせて頂きましたけ
ども、ボトルネックが生じて、それが景気をちょっと弱くするというデ メリットは
あるというふうに思います。
(問)
7月会合について、しつこいようなんですけれども、その物価の上振れの判断がな
かなか難しいということになると、先ほどおっしゃった副作用というところがどう
なってるのか、そのYCCを修正するのかどうかという一つポイントになるのかな
と思うんですけど、その点について、今の時点でご発言できる範囲で結構ですので
お願いします。
あともう一つ、その円安が今、足元ちょっと懸念材料で一部市場の中でなっていま
すけれども、ここのコスト、ベネフィット、どういうふうに考えていらっしゃるか、
お願いします。
(答)
まず、YCCにつきましては、先日出されました債券市場サーベイの結果などをみ
ますと、これは百点満点ではないんですけども、いくぶん改善していますという結
果が出ています。もう一つは、イールドカーブの形状が妙に歪んでしまうと、これ
は債券投資にもかなり悪影響が生じる わけですけども、現状ではかなりスムーズに
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なっています。つまり、ある一定の関数で表現できるっていう かたちになっていて
ですね、そういう意味では、現に社債市場等でもそうですけども、一応ベースレー
トとしての役割は果たしているのかなというのが現状ですので、この現状が大きく
変わらない限りは、YCCを歪みという理由で変更するという可能性は低いのかな
と思います。ただし、これマーケットですので、何が起こるか 分かりませんから、
そこの判断はまだ時間がありますので、注意深くみていきたいというふうに思いま
す。
為替につきましては、今の水準がどうかということは私からは言うことができない
のでありますけども、金融政策の絡みで申し上げると 、やはりこれは物価というか
インフレ率に紐付いている話でありまして、現状、今の時点で円安を修正するため
に、仮にその金融政策を使うということになると、これはせっかくその 2%の安定
目標に向かって進んでいる現状からするとですね、それを阻害してしまうリスクも
あるということです。なので、その現状、円安の是正に割り当てるかどうかという
ことになると、ちょっとまあ現状ではそれはないのかなというふうに思っています。
ただ、為替レートにつきましても、これはマーケットですので、特に海外経済とか
の絡みというのもあって、かなり変動も大き いし、予測も不可能な部分もあります
ので、これも注意深くみながらですね、あと関係省庁とも連携を とって、注意深く
みていくというスタンスでいくんだと思います。
(問)
先ほど懇談会の中で、鹿児島県内の景気の持ち直しの動きが、観光などの産業で出
ていたというふうにありましたが、逆に 、持ち直しが遅れている、または支援が必
要だという業種や業態についての声があったかどうか、教えて 頂ければと思います。
(答)
今日の懇談会ではですね、今非常に困っているといいますか、支援が必要だとおっ
しゃっている方はいらっしゃいませんでした。ただ、今後の課題としてですね、特
に中小企業の方は、ゼロゼロ融資等のコロナ禍で支援をしてもらった融資の返済が
来ますので、それに関して、今後ですね、どうしていくかというのは一つの課題で
すよということと、それをみながら経営改革なんかをしていかないといけないとい
う声は聞かれました。ただ、具体的に今、全体として持ち直している景気に 置いて
いかれているような感じで困っているという話は聞かれませんでした。
すみません。先ほど為替の話をしましたが、金融政策自体、為替レートの操作に割
り当てることは、仕組みとして今ないということですので、為替が円安 ・円高云々
で、それを直接的に誘導しに金融政策を使うことはないということはご了承 頂きた
いというふうに思います。
(注)会見では「金融政策の安定性」と発言しましたが、正しくは「金融システム
の安定性」です。
以 上