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2022年8月26日
日本銀 行
中村 審議 委員 記者会見要 旨
―― 2022年8月25日(木)
午後2時30分から約35分
(福岡市・東京間オンライン開催)
(問) まず、本日の午前中の金融経済懇談会について、どのようなご発言が
あったか、お聞かせください。それから、福岡県の経済状況について、どうみ
ていらっしゃるかということも、合わせてお願いします。
(答) 本日の懇談会では、 当地の行政、 経済界、 金融界を代表する方々から、
地域経済の現状や直面する課題などについて、お話を伺うことができました。
大変有意義な議論と意見交換ができたと思います。懇談会にご出席頂いた皆様
方には、この場をお借りして御礼を申し上げたいと思います。
全てをご紹介することはできませんが、席上様々なご意見がございま
したので、少し整理して申し上げます。
当地の経済情勢については、経済活動の再開が進むもとで、個人消費
などが改善しており、持ち直しの動きが続いているとのお話を伺いました。そ
の一方で、感染症の影響、第7 波もあるほか、原油・原材料価格の上昇や、供
給制約の影響が続いていることなどから、先行きを楽観視できるという状況で
はないとの意見が非常に多かったと思います。また、中小企業を中心に賃上げ
や価格転嫁がなかなか難しいというお話も聞かれました。こうした中、これら
影響に対して、行政、産業界、金融界、それぞれの立場から、資金繰り支援、
販路開拓や事業承継などの本業支援等を通じて、地元企業を積極的にサポート
されているというお話も伺いました。将来的な経済成長に向けて、産学官金の
連携によって、デジタル分野などでの専門人材の育成、金融分野・半導体関連
などでの国内外からの企業誘致――九州ではこの動きが大きいと思いますが
――、福岡で注力されているスタートアップへの資金調達・販路拡大支援など
への取組内容など、「さすがに福岡県だな」と感じる心強いお話も伺いました。
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日本銀行に対しては、厳しい経済環境が続くもとで、引き続き金融緩和による
後押しをお願いしたいというご意見がありました。一方で、副作用にも目配り
の必要があるとのご意見も伺いました。日本銀行としましては、福岡支店を通
じて福岡県の金融・経済情勢の把握に努めて、福岡県経済を支えておられる関
係者のご努力がより大きな成果へつながっていくように、中央銀行の立場から
県経済の発展に貢献できるよう努めてまいりたいと考えています。
経済情勢につきましては、福岡県経済は、九州の商業の中心地として
卸小売、サービス業などの第3次産業が盛んですが、製造業でも自動車産業や
半導体産業など高い技術力を持つ企業が多数立地しています。農業でもブラン
ド力のある農産物を多く有していますし、観光資源にも恵まれているなど、多
様な産業がバランス良く集積しているように思います。こうした中で、足元の
県内景気については、緩やかに持ち直しています。懇談会の意見でも聞かれま
したが、生産面において供給制約の影響がみられているものの、個人消費では
サービス消費を中心に緩やかな持ち直しが続いています。設備投資も、全体と
しては増加しています。
より長い目でみますと、感染症と経済活動の両立といった課題に加え
て、少子高齢化、人口減少、デジタル化の問題、気候変動への対応など、中長
期的な生産性の向上や成長に向けた取り組みが重要になってきています。福岡
県では産学官金が一体となって、創業・スタートアップ企業の支援、国際金融
機能の誘致、産業・デジタル人材の育成など、様々な支援や取り組みが行われ
ているというお話も伺いました。こうした皆さまの取り組みが着実に実を結ん
で、九州の雄である福岡県経済が一層の発展を遂げられることを期待していま
す。
(問) 今のご発言でもあった通り、福岡県は、九州や沖縄経済の中心地とも
いえると思います。九州や、少し範囲を広げて九州・沖縄の経済の現状や今後
の見通しについて、今日の懇談会での発言や審議委員のご認識を頂ければと思
います。
(答) 今日は福岡県の懇談会でしたので、沖縄の話は出ませんでした。九州
全体の話は随分出て、半導体などの産業が非常に活発に投資をされるというこ
とで、それに対する人材の取り合いなどの面で、今後とも活況になっていくの
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ではないかという期待があるとのお話がありました。また、西九州新幹線など
インフラも含めて設備投資の動きが強くなっていくのではないか、そしてそこ
を意識して運営しているというお話もありました。中長期的にみると、九州は
一体となって経済運営していける唯一の地域だ、など力強いお話が多くあった
ように思いました。
(問) 二点お尋ねしたいと思います。一点が九州の賃上げの状況ですが、今
日出たご意見も含めてどういう風に受け止めていらっしゃるか、お聞かせくだ
さい。もう一点は、九州経済の課題を挙げるのであれば、何かそういったもの
がございましたらお聞かせください。
(答) 九州の賃上げの状況について、新聞にも色々出ていました。今日の懇
談会でも、福岡県は最低賃金の引き上げが 30 円になり、これについて色々と
労使の間で議論があったというお話を伺いました。福岡は900 円ですが、他の
地域では 850円程度と、福岡が九州の中では一番高いけれども、他の地域はも
うちょっと低い状況です。引き上げの全国平均は 31円ですが、そこにプラス 1
円とかプラス 2 円という県が結構あったと思います。ただそこは、平均の最低
賃金と比較すると、ちょっと低いところになっているので、こ れについては、
みんな物価も上がりつつあるし、他県よりもやっぱり低いということについて
は今後の人材確保の面で対応が必要かと感じているようです。ただし、この話
は最低賃金なので、零細企業とか非正規の方々の人件費にかかる部分でもある
ので、もう少し改善していくことが大事というお話も聞かれました。今後、将
来プラスになるような事業に投資が行われ、そうした動きが拡がってくるとい
う面でいうと、 今後の九州にとって、 明るい方向感があると思います。 ただし、
経営者側からすると、辛いというお話もありました。これからは生産性を上げ
て、これを吸収できるようにすることも必要だということかと思います。
九州経済の課題を言うと、今後、大きな投資――例えば、熊本や福岡
もそうですが――のほか、スタートアップやデジタルの育成・支援が見込まれ
ていることは、方向感としてはよいと思います。ただし、九州全体の課題を考
えると、九州北部は良いけれども、九州南部は、観光がメインになるところが
多いので、コロナの影響が長引くと芳しくないと思います。ただ、今後は、産
業面で九州南部の方も強くなっていくという方向感からすると、バランス良い
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成長ができるかもしれないと思います。そうなった時には、福岡以外の最低賃
金が低い地域において、人材確保のため急に高い人件費を払うところが出てく
る一方、高い賃金を払えなくて人材が確保できないところが出てくるかもしれ
ませんので、そこが課題だなと思います。
(問) 二点あるのですけれども、一点目は講演の中で 2%の物価安定目標を
持続的安定的に達成するためには賃金の上昇が必要であるということでした
が、持続的に賃金が上昇するには企業収益が好調である必要があると思います。
そう考えた場合、足元海外経済が不透明な情勢となっていて、中国の減速に加
えて米国でもリセッション懸念が市場で出ています。こうした海外のリスクが
企業収益に悪影響を及ぼす可能性がある中、賃金が、来年日銀が期待したよう
な流れで上がっていく可能性はどれくらいあるのか、そのあたりをお願いしま
す。
二点目ですが、2月に講演で会見された際に、 為替についてドル円103
円から115 円とその当時の水準で安定していれば、日本経済にプラスであると
いうことだったと思うのですけれども、今は136 円と相当円安水準となってい
ます。今の円ドル水準あるいは、最近の為替の動きについて、企業経営や日本
経済にどのような影響を与えるのかお願いします。
(答) まず賃金の引き上げと海外経済との関係については、企業収益が増加
することは当然大事なので、ここが今の日本経済の状況からいくと、結構輸出
によって製造業が救われてきていたという部分があったと思います。それ が、
米国のリセッション懸念、あと中国も低迷していて――この 4~6 月期のGD
Pがマイナスにはならなかったけれども結構ギリギリのところだった――、海
外経済がどんどんと成長をしていかなくなると、大きなインパクトが当然なが
ら日本にあると思います。ただ、今回、海外経済の中で米国については、景気
が良すぎて賃金が上がりすぎて、このままではインフレ 高進が収まらなくて、
あとで大きな問題になることから、FRBが金利を上げて賃金を抑制しようと
した。これは、景気が上がっているのを抑えようとしていることであり、要す
るに需要はあるということです。中国はどうかというと、今金利を下げるとか
いろいろ政府が支援をして逆に経済を浮揚させるための政策を打ってい ます。
したがって、米国がとんでもないリセッションに入るかというと、そんなこと
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はないだろうと思います。景気が良いところに、インフレ――輸入の原材料が
足を引っ張っているというのは ありますけれども――や供給制約の問題もあ
るので、ここのところが片付いてくると、日本の輸出や製造業についてはプラ
スになってくるだろうと思います。中国はゼロトレランス政策を打っています
が、景気浮揚を一生懸命やろうということなので、世界経済全体で言うと全体
として 3%ぐらいの成長が見込まれているという点はあまり大きくは変わらな
いのではないかなと思っています。ただ、よく注意をしながら見ていきたいと
思います。
それから、為替で2 月に115 円くらいまでだったら良いのではないか
と、確かに私も言った記憶があります。今日は136 円くらいになっていますの
で、その当時と比べると円安は進行していると思います。この為替レートとい
うのは、今年に入ってドルが急激に上がってきたわけです。7 月で 139 円くら
い、8 月 2 日で 130 円くらいに一回なっているので、かなりボラティリティが
高い状況になっています。これは、日本経済がどうかなったわけではなく、米
国の金利引き上げによってドルが上がっています。この引き上げを何でやった
のかというと、経済、需要が強すぎるということから起きているわけです。米
国の需要が強いということですから、2 月に言った時の経済情勢と今とは、変
わっているということです。円安は輸出にとってみると良いし、輸入――たぶ
ん米国からの輸入ではなく、他のところからの輸入なのかもしれませんが――
のコストは高い。だから輸出入の両方でプラスもマイナスもかなり経済の関係
は変わっているので影響はそれぞれ出ている。それについては、それぞれ経済
のインパクトを把握しながら政策を打つということになると思いますが、これ
は金融政策の面では日本経済が変わっていなくて、米国経済が変わっていると
いうことなので、私どもとしては動けないというか、経済実態がおかしくなら
ないようみていきたいと思います。
(問) 今日の午前中の挨拶の中で、物価は上がらないという日本に根付いた
考え方や慣習に変化が起きつつあるように感じますと述べていらっしゃいま
すが、どのような場面でそのような実感をされていますか。
また、例えば厚労省の毎月勤労統計などを見ますと、賃金の伸びが物
価の上昇率に追いつかなくて、実質賃金がマイナスの状況というのが続いてい
ますけれども、こうした状況が続いても、今起きている考え方や慣習の変化の
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動きというのは、持続するとみていらっしゃいますでしょうか。
また、その持続するために、今、必要なことであったり、直接金融政
策ではタッチしないにしても、日銀として賃上げの持続的な、賃上げの実現に
向けて、どのような内容で取り組めるとお考えでしょうか。
(答) 何が変わったかというと、消費者物価が 11 か月連続で上がっている
ということは、結構今までにないことであるほか、4 月から 4 か月連続で 2%
台の上昇になっていることも近年はなかったという点で言うと、家計とか消費
者の中でちょっと変わったのではないか。それから、市場占有率やブランド力
が高いところや、食料品などの値上げを随分できたという点でも、変わってい
るなと思います。ただ、そこだけでは家計の予算制約から、他の物価が下がり
ますし、これが過去、日本で起きてきたことですから、そこがちょっとずつ変
わってきているのかもしれないと思っています。
今回は、最低賃金も平均 3.3%上げることについては確かに労使間で
かなりの議論があったことは承知していますが、その他、転職サイトの情報に
よれば、1割以上上がった人の割合が増えているなど、職業によって賃金の上
がり方が大きくなっているという点も少し変わってきたのかなと思います。
また、例えばコンビニエンスストアとGMSのような大きなスーパー
マーケットでいうと、コンビニエンスストアではGMSで買うよりも絶対に高
いのですが、サービスに対価を払うという文化がちょっと変わってきたのかな
と思います。昔コンビニができた頃は高いので、私もGMSで買っていました
が、便利なのがよいねとか、コロナなのであまり人がたくさんいない方がいい
ね、というところもあって、ちょっと雰囲気が変わったなという感じもしてい
ます。
それから、高齢者や女性の労働参加率が 2019 年くらいまで非常に増
えてきました。それが 2022 年頃からはさらに労働参加率が増えてくるという
ことはちょっと難しくなってきたかなと思っています。ただ、ニーズは非常に
あるので、労働市場の逼迫度合いが従来よりもかなり出てくる。それは、九州
でも今後出てくると思いますので、生産性を上げて、賃金の引き上げができる
ようにしないといけないなという経営者の危機感、これがかなり変わってきて
いるように思います。今までは、安い賃金で、人を何とか採用ができてきたと
いう部分で価格競争力を保とうとしていましたけれども、それができなくなっ
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て、現役世代の人たちの賃金が上がってくるというステージに今年から来年に
かけて移ってくるのではないかと個人的に考えており、それで変わりつつある
かなと思います。経営者も、賃金を上げないといけないという危機感が出てき
たという点で、従来と違うステージに来ているような気がしています。
(問) フォワードガイダンスについてお伺いします。現在、政策金利に関し
ては、現在の金利水準、または、それを下回る水準で推移することを想定して
いるとあります。現在の経済情勢を考えると、ここで利下げというのはなかな
か考えづらいと思うのですが、この政策金利の下方バイアスを、例えば中立化
に戻すようなことというのは考えていらっしゃるのでしょうか。
(答) 現時点で言うと、なかなかまだそこまで考えられるようになっていな
いです。それは、私の挨拶でも申し上げたように、まだ残念ながら物価が輸入
インフレの部分が強くて、日本で輸入したものが国内で売られる時に価格が上
がる点で、今はエネルギーだったり食料だったりとかが多いと思います。これ
が国内で生産・加工されて付加価値が国内で発生して、売られているものの物
価が上がり始めていくと、継続的な物価上昇が安定的に発生するのではないか
と思っていますが、残念ながらまだそこまで来ていません。それは、実質賃金
がマイナスになっていること、日本の場合には大体4 月に正社員の賃上げが行
われると、次に賃金が上がるのが翌年の 4月になり、その間、賃上げ以上に物
価が上がれば当然ながら実質賃金がマイナスになっていくということで、次の
賃上げ――その前の 12 月のボーナスというのもありますけれども――が増え
ていくかどうかが非常に重要です。次の月次賃金が上昇するところが確認でき
ないと、なかなかまだフォワードガイダンスを変えていくというところにはな
らないのではないかなと思っています。
(問) 企業の新陳代謝と金融政策の二つについてお伺いしたいと思います。
公表されている挨拶要旨では、新陳代謝という言葉を使われており、例えば自
社の従業員が転職してしまうという状況にはなかなかなりませんでしたと あ
り、この辺りは非常にアイロニカルな表現を使ってらっしゃって、面白いなと
思いました。実際に転職者数の割合だとか、日本はどれくらいになるべきであ
るとか、あるいは、ここで言われている好循環というのは、イメージとしては
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分かるのですが、ではどういった国々を目指せばよいのかとか、どういった企
業を目指せばよいのかとか、何かモデルケースみたいなものがありましたら是
非教えていただければと思います。
二点目は、金融政策についてです。そうはいっても、足元これだけの
円安というのは耐えられない、 なかなか厳しいという中で、2%本当に物価上昇
になるまで、今の金融政策を続けていくかどうかという議論があるかなと思う
のですが、なぜ2%でなければいけないのか、1%ではだめなのか、かつ出口の
ところをどうしたらよいかですとか、その辺りのお考えについて教えていただ
ければなと思います。
(答) 新陳代謝ですが、日本の転職率は過去 4%くらいです。他の国はOE
CD加盟国でEUの平均がだいたい 9%くらいです。米国は最近ちょっと高く
なっているので、20%くらいになっています。日本が 4%でそのうちの正社員
の転職は 1%くらいです。だから、私が申し上げたいのは、自分の優秀な正社
員が、ある日突然いなくなってどこかに移ってしまうリスクは、日本の経営者
の場合、大手・中堅の正社員で年功序列と終身雇用のあるところでは、あまり
その危機感を感じてこなかったのだと思います。
では、どのくらいがよいかというと、国の慣行というか、終身雇用や
年功序列型がなければ別ですが、ある場合は、転職がどんどん増えていけば良
いということでもないわけです。受け入れているところと、出るところが同じ
くらいのレベルでは、結局そのグリッドの中に入っていかないということにな
ると、ジョブ型がその中心になっていませんので、この能力だったらいくらだ
という市場単価がない中で、まだ弱いということになります。ただ、ITとか
金融などの限られた業界でいえば、この能力であればいくらという市場が出来
上がりつつありますので、そういった面でいえば、もう少し高く、例えば欧州
では 9%が平均ですから、そういったところに近づいていってもよいのかなと
思っています。ただし、全国平均でというのは、今のシステムからいうと、か
なり実現性が薄いので、そこまでについてまでは私は申し上げられないとは思
いますが、もう少し高くなっても良いのではないかと思います。
それから、金融政策で、この円安をどうするか、2%についてどうする
のかというお話ですが、金融政策は各国経済のためにやっているわけであり、
米国も欧州も賃金上昇に伴って物価が上がっている、止まりそうもないという
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ことで、賃金上昇を抑えるために景気を抑制しようとしています。日本は、不
幸にも景気が良くなろうとしたところで、インフレがきましたので、また少し
景気の改善スピードが落ちてしまったということで、ここで金融政策を欧米と
同じように金利引き上げ競争に参入するのかというと、それはタイミングとし
て違うと私は思っています。隣の国が上げたから、うちも上げなければいけな
いかと言われれば、そんな必要はないし、自国の経済に対して金融政策はどう
あるべきかということを考えるべきだと思います。2%をいつまで続けるのか、
1%ではなぜだめなのかという点については、今、自分たちの実力は1%でも大
変だと、だから今の経済にあった目標で良いのではないかとなれば、今度は
0.5%だねということになって、経済構造が今のグローバルな世界の中で、変
わっていかなければいけないところから取り残されて、江戸時代のように鎖国
をしているようなことになりかねません。私は世界の中で日本の経済が、今は
グローバルにつながっていますので、その中で成長を続けていくということで
あれば、グローバル基準の 2%という物価安定目標に向かって、経済を変えて
いこうということが正しい方向ではないかなと思います。 したがって、 私は1%
ではだめだと考えています。
(問) 濵田支店長に伺います。昨日、岸田総理大臣が水際措置について緩和
すると方針を表明されていまして、九州経済は観光に依存するところがかなり
大きいと思うので、この受止めをちょっと詳しく伺わせて頂けないでしょうか。
(濵田支店長) 観光客のインバウンドについては、観光業界全体にいろいろ
と話を聞くと、例えば小売店では売上の大体 1 割ぐらいを占めているという話
もございます。今、その1割がすっぽりと抜けているので、非常に観光が戻る
力が弱いという話を聞いています。今回、水際を緩めることによって、お客様
が増えてくるという流れになるのであれば、経済全体にとってはプラスの動き
がみえてくると思います。実際に、緩和してすぐ増えるのかというと、各国に
おけるコロナの状況もありますので、一概には言えないと思いますが、まさし
く西九州新幹線も 9 月 23 日に開通しますし、九州全体として、観光のインフ
ラを今、整えていますので、ここにマッチして、外国の方がいらっしゃるよう
になれば、地域経済にとっては非常に明るい話になるのではないかと思います。
以 上