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2023年9月8日
日本銀行
中川審議委員記者会見
――2023年9月7日(木)午後2時30分から約35分
於 高知市
(問)
幹事社から二点伺います。まず、先ほど開かれた懇談会でどのようなお話が 出たの
か、どのような意見が出たのか、お聞かせ頂ければと思います。
もう一点ですけれども、高知県の経済情勢について今どのようにみていらっしゃる
のか、先行きも含めてお考えを伺えればと思います。
(答)
本日はお暑い中お集まり頂きまして誠にありがとうございます。ただいま、ご質問
頂きました件について、まずお答えしたいと思います。本日の金融経済懇談会です
が、高知県の行政それから金融・経済界を代表される皆さまから、貴重なご意見を
頂く場となりました。こちらの高い席からではございますけれども、皆 さまに改め
て御礼申し上げたいと思っております。懇談の場ですが、非常に多岐にわたるお話
をそれぞれの方から頂きましたので、全部をうまく紹介することはできませんけれ
ども、私なりにまとめたかたちでお伝えできればというふうに思います。
まず、高知県の 足元の景気についてということでした。こちらに関しては複数の
方々からやはり新型コロナウイルス感染症の法的な位置 付けというものが変わりま
したので、これに伴って個人消費 、それから観光需要、こういったものが明らかに
回復しているということはおっしゃっていました。具体的には、連続テレ ビ小説で
すとか、チャーター便の運航が再開されていること、そ の搭乗率も非常に高いとい
うこと、それから、クルーズ船の寄港もおっしゃっていました。こういっ たものが
非常に功を奏して、国内のみならず海外からのお客様も増えているんだということ
でした。こうしたことが、観光需要の押し上げにつながっているというお声があり
ました。また、何より今年 70 回目という記念すべき回で、またコロナ禍で開催がで
きなかった数年を経て 4 年ぶりに通常開催ができた「よさこい祭り」、やはりこれ
についても県外からも多くのお客様が来られたということで、また地元の方 にとっ
ても非常に大きなイベントということですので、大いに盛り上がったということの
お話も頂きました。一方で、先行きの経済環境については、少し ご心配のお声も聞
きました。例えば、足元にもつながっています物価上昇、これが個人消費に与える
影響。それから、これも物価上昇ではございますけども 、原材料・光熱費というか
たちで企業業績に及ぼす影響、こちらの懸念というのが示されました。また、この
地においても人手不足の影響も厳しさを増しているということでして、例えば、今
申し上げました通り観光需要というのが高まっている中ですけども、それをサービ
ス関連の人手というところでは、やはり人材の確保が非常に難しくて、実際にその
人手不足によってサービス、やりたいサービスを一部制限せざるを得ないというこ
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とで、残念に思ってらっしゃるというお声もありました。こ れ以外ですと、例えば
賃金とか価格改定の動きについての最近のこの地 の特徴ですとか、変化というもの
もお話し頂きました。あと、ひょっとしたらその 後ご質問頂くかもしれませんので、
金融政策についてご意見を頂きましたので、併せてお答えできればというふうに思
います。中小・零細企業がこの地には非常にウエイトが高い、という特徴を持って
いらっしゃるので、現在の緩和的な金融環境というのを上手く活用はできてきたと
いうふうに思うということで、緩和的な金融環境をきちん と大事にしてもらいたい
ということでした。併せて、急激な金利それから為替の変動というものが、企業経
営に及ぼす影響は非常に大きいということで、安定的にスムーズにとい うことの配
慮も期待するといったお声も頂きました。私どもとしては、こうした貴重なお話を
頂きましたので、高知県の金融経済情勢について、今後 も、隣にいます支店長はじ
め支店を通じてきめ細かいモニタリングを続けまして、中央銀行の立場から地域経
済の活性化に向けた取り組みというのをサポートしてまいりたいと改めて思いまし
た。
高知県の経済をどのようにみているかという二つ目のご質問、一部先 ほど一つ目の
ご質問に併せてお答えは致しましたけども、やはり個人消費などを中心に持ち直し
の動きはあるということです。背景としては、先 ほど申し上げましたコロナ感染症、
こちらの法的な区分が見直されたことが大きいということです。ただ、生産関連に
つきましては、海外経済の回復ペースの鈍化の影響も受けているということでした 。
あと、先ほど来、繰り返しになりますけども、サービス業に関しては、高まる需要
に対して、人手不足等があってお応え しきれていないと、ただ一方で、売上ないし
収入は堅調に伸びているということでした。 先行きにつきましては、私の見方とい
うことになりますけども、今までの原材料コストの上昇や 、それを受けた価格改定
の状況、それから人手不足、また海外経済の動向については、引き続き当地にも 大
きな影響が及ぶことは当然認識致しましたので、引き続き注意深くみてまいりたい
というふうに思います。足元、所得から支出への前向きな循環というふうにマクロ
的には申し上げてはいましたけれども、この地におきましてもそういった好循環と
いったかたちで芽が出てきていることを期待はしますけれども、一方で、非常に課
題が多いというふうにもとらえていらっしゃいますので、この 辺り注意深く、引き
続きモニタリングしていかなければならないと改めて思いました。
ただ、非常に良いお話も頂きまして、中長期的には高知県の行政・金融・経済界が、
取り組みを多々進められています。特に少子高齢化に関しては、全国平均 よりはお
よそ 10 年ぐらいをめどに、早く課題に面しているというお声も頂きました。ですの
で、これに対するお取り組みも非常に早い時期からされていまして、そ こに対して
デジタル化ですとかグリーン化という、 今全国的に取り沙汰されている取り組みで
すけども、労働生産性の高い産業の創出とか、また インバウンドの需要創出の更な
る拡大など、取り組みの重要性に関しては非常に ご認識・ご理解が高いというふう
に印象的に思った次第です。こういったものを、この地におかれましては、早めに
取り組まれていて、実際、芽をきちんと出しておられる産業だったり企業 だったり
がおありになるということでしたので、引き続き こうしたところの取り組みを、私
ども中央銀行としてはサポートしたいと思いましたし、この地の更なる発展を期待
したいというふうに思った次第です。
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(問)
二点あるんですけれども、一点目、講演の中で物価の見通しについてのリスクにつ
いて言及されていまして、想定以上に物価上昇が加速するリスクと逆の動きが起こ
る可能性の両方述べられているのですが、リスクのバランスとしては、どちらの方
がより大きいとご覧になっているのか、同じぐらいなのか 、その辺りのバランスと、
実際に持続的・安定的な物価目標の達成ができたと、見通せるようになったと判断
するまでに、どれくらい時間がかかりそうなのか 、その辺りをまず伺いたいのが一
点目です。
二点目は、マイナス金利の解除の条件 なんですけれども、こちらについては YCC、
いわゆる 10 年金利ターゲットの扱いよりはだいぶ後の判断になるのか、マイナス金
利を撤廃して短期金利を引き上げていくためには、どういった条件が必要でどれく
らいの期間がかかりそうなのか、イメージを教えてください。
(答)
まず、物価のリスク、私あえて今回、いつも金融[政策]決定会合等々でも総裁の会
見でもお伝えしている通り、上下ありますということで、改めてこの本日の 席上で
もご説明をしたわけですが、どちらのリスクというと、この 足元までみますと、ご
承知の通り 4 月の展望レポートから 7 月までの展望レポートの動きだけ、この足元
をみますと、上振れの勢いの方がやはり大きかったというふうには思っています。
ただ、この先というふうになりますと、私はどちらも同じ確率というか 、リスクの
大きさとしてはみています。どうしても価格の改定のタイミングですとか、価 格改
定の可能性、こういったものに関しては、非常にセンチメントとい いますか、企業
側の行動もそうですし、それを受け入れられるか、ないしは受け入れ ることはなか
なか難しいけれども、それでもなんとかそれを乗り越え ていくというような消費者
側の需要の強さ、この辺りは本当にいろんな周囲の環境ですとか、企業側 にとりま
しての海外の経済情勢とか、こういった多く のものが絡み合って、これがまた日々
非常に変動しやすい環境に、常にそうだとは思いますが、特に 今、いろんな新しい
環境や情勢が生まれてきている中ですので、上下 同じようにリスクとしてはあるの
かなというふうにとらえています。理由に関しましては、事前におそらくお渡した
と思いますが、講演の中で触れさせて頂いた通りです。2%達成のめどというか、そ
れが出てくるタイミングというご質問だったかと思います。こちらに関しては、私
はまだ、今見通せる状況にはなっていないというふうにお答えします。理由は今物
価リスクの上下に対してどちらのリスクが大きいかに関してほぼ同等にあるとお伝
えした、これがもう全てに尽きると思います。ある程度は上の方が大きい んだと思
えば、こういったかたちで達成のタイミングが近いというふうにお答え できるとい
うのが、回答の一つの例だと思いますが、上下方向同じですので、 今お答えするの
は難しいと思います。
次に二つ目のご質問でした、マイナス金利のタイミング、 そして解除できるとした
らそのための条件は何かということでした。こちらに関しては、 どういう順番で何
を、正常化というか、解除のかたちにしていくのか、イールドカーブのコントロー
ルとマイナス金利との関係性とかもご質問の中に含まれているのかなと思いました
が、これも同じ回答を繰り返すような形になるかもしれませんが、その時の例えば
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市場環境・金融環境によっておそらく取り得る方法が組み 合わせとして変わってく
ると思います。ですので、今段階的にこういう順序でこういうタイミング、ないし
はインターバル、間を空けてやっていくということをはっきりお答えできる状況に
はないというふうに思います。強いて言いますと、どういう時にマイナス金利を解
除できるタイミングなのだろうかというご質問にあえてお答えを探してみますと、
やはり私どもが金融政策として取り得る 方法、政策の中で対応できる、しきれる範
囲はなかなか限られてはいるわけなんですが、こういったものが金融緩和の環境が
後押しすることによって、まず経済環境が全体的に温まる。 経済の基礎体温がある
程度は上がってきて、かつそれが多少 下方の圧力を受けても、それなりに維持ない
しは回復ができる。回復力が十分についているというのが見極められること、これ
に対して需要もそれなりに堅調で、そうするとそれを支えるためのある程度 の収入
の将来的な期待ですね、今回ですと、春は賃金改定の率が上方向に厚かったってい
うことで良かったわけなんですが、これも企業業績によるものですので、毎回必ず
お約束をしてもらえる、企業がお約束をするというものでもなかなかできない中で
は、やはりある程度の下方圧力に耐えうる かたちで、賃金上昇に関して、終わって
しまったこともそうですが、今後への期待がある程度広い方々が持つことができる
という循環が、ある程度保たれるだろうということが見極められたタイミングでし
たら、解除をおそらくあまり心配なくできるのかなと思う んですが、そこは慎重に
見極めたいというのが現時点のお答えになります。
(問)
二点伺いたいんですけれども、まずは債券市場の機能度について伺いたいと思いま
す。日銀が発表した 8 月の債券市場サーベイによりますと、機能度判断 D.I.は-40
で 2 期連続の改善だったんですけれども、まだマイナス圏内という結果になりまし
た。今、市場の機能をどうご覧になっているのか考えを聞かせて 頂きたいと思いま
す。そして、YCCの修正でどれほど機能が改善されているのかも 併せて聞かせて
ください。
二点目の質問なんですけれども、今、為替について 1 ドル 147 円台後半で推移して
いるんですけれども、これについてコメントを聞かせてください。
(答)
まず、債券市場の機能度なんですが、現在のこのイールドカー ブ・コントロールと
いう政策の中にありまして、ある程度、金利の上昇を急激な変化を抑えるというこ
とで、機動的にオペレーションを行ってまいりました。幅を多少、 7 月の決定会合
で柔軟にということはしましたけども、それまでは厳格に±0.5[%]ということで運
用してまいりましたので、当然市場への日銀の関与度合いというのは、比較的高い
状態が続いていたということで、機能度に関してはあまり 良くないご評価を頂いて
いる中で、2 期連続改善と言って頂きましたので、ある程度の施策を打ったことを、
ないしはYCCの運用を見直したことによって改善したというアンケート結果に関
しては、ちょっとほっとしているところでございます。
ただこれに関しての評価としては、 今申し上げたようなコントロールをしています
ので、非常に制限のある中での改善というふうに謙虚に受け止め なければならない
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だろうと思っています。ですので、改善したから良いというふう に思っているわけ
でもなく、また最善の状況に持っていけてい るというふうに驕って思っているわけ
でもなく、ある程度マーケットの方々には、当然に機能度に関して は窮屈な思いを
されているだろうということは、私ども改めていつも認識しているところでござい
ます。ただそれと、金融緩和のイールドカーブ・コントロールという政策を続けて
いくことのメリット、この辺りを天秤にかけて、今優先順位をつけて施策を行って
いるというふうに考えています。 YCCの修正でどの程度ということに関しては、
今お答えしたかと思います。極めて限定的な中 ですけれども、金融緩和の持続性を
高める意味でどういう方法があるだろうかと考えていた時に、±0.5[%]というとこ
ろで厳格な運用を少し和らげまして、厳格なラインを 1.0%にまで上げる、ただ急
激な変動に関しては機動的にオペレーションを行うということに尽き ますので、こ
こは機能度としては限定的ではありますけれども、多少、金融緩和という環境を続
けていくに、その持続性を高めることには少し役に立って いるのかなというふうに
今の段階では評価をしています。
あと、円安に関してなんですが、これ も繰り返しのような表現になりますが、円安
の為替相場の水準ですとかその評価に関して、この席で私 の方から具体的なことを
コメントするのは差し控えさせて頂きます。ただ、金融政策に関して特に 7 月のY
CCはどういう効果ないしは影響があったのかとういうことも含んでらっしゃるの
かなと思うんですが、あくまで金融政策というのは、為替の影響も当然含みますけ
ども、全体として経済・物価情勢の評価に基づいて行うものです。ですので、為替
相場自体を直接のターゲットにす るものでもないですし、できるものでもないとい
うふうに理解しています。為替相場については、願いということにもなりますが、
経済・金融のファンダメンタルズを反映しているということが、まずもって一番大
事なことの一つ。それからもう一つ大事なのは、安定的に推移してくれること、こ
の二つです。ときにファンダメンタルズで説明しきれない動きがあるというふうな
ご評価されるお声もあります。これに関しては然るべき立場のところが然るべき行
動を取るということになりますが、日本銀行としては、私ども中央銀行の立場とし
て、引き続き政府と緊密に連携しながら、為替市場の動向とか、それが わが国の経
済・物価にどういった影響を及ぼすのか、こういったことを注視するという立場だ
というふうに理解しています。
(問)
先ほどの質問の補足的な質問を少しさせて 頂きたいんですが、先ほど、労働生産性
の向上であったり、輸出拡大の取り組みの重要性を認識されて、理解も 高いという
ご感想をおっしゃられていましたが、高知県側の出席者の方から説明をお聞きにな
って、具体的に特に評価されたものであったり、印象深かったものがあれば教えて
ください。あと、少しこれも具体的な内容についてなんですが、課題が大きいとい
う意見もあったというふうにおっしゃっていましたが、高知県は どうしても少子高
齢化であったり、工業品生産額も含めて全国的にもかなり厳しい経済状況である県
だとは思うのですが、その中で特に高知が直面する課題で大きいもの、大きいと と
らえているものがあれば教えてください。
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(答)
私はこの前の金融経済懇談会の席上で、多くの席上の方からいろんなご意見 頂いた
ということをお伝えしました。本当にいろいろお伺いした んですが、その中で印象
的なものということなんですが、その席上で 頂いたことを全てお伝えするのは、お
そらくお約束を外れてしまうので できないんですけれど、もう発表されていること
なので申し上げると、非常に森とか木に恵まれて自然に恵まれた土地であると 。そ
れを活かして、かつ、その森があるからカーボンニュートラルに対して、空気を綺
麗にするという意味でも一利あるんだということにとどまらず、それを活用して 、
例えばその森林から生まれる自然素材を活用して研究開発されて、結果、カーボン
ニュートラルにポジティブに、前向きに貢献ないし効果があるような かたちで、プ
ラスチックの代替の素材を開発し、輸出含めて売り込むことをお考えになっている 。
これは、ある素材、今ある自然を含めた、自然に恵まれたこの当地ならではで、 生
まれてくる強みであると思いましたし、あるものを 更にその工夫を凝らして、外に
向かって付加価値を付けて、販売ないし収益化していくと いうことは、この当地の
方々の非常に大きな力、強みなんだなと思いました。
それ以外でも、生産性に関して今ご質問頂いたんですけども、ここに関しましては、
行政の方含めた方々から実際にデータを 、過去の推移もみせて頂くことができまし
て、ずっと平成 13 年以降、数年間落ちていた労働生産人口とともに落ちてきていた
生産性を表す数字が、お取り組みを始めた半ば辺り、この足元までの20年間、10何
年間か含めたちょうど半ばくらいから反転し始めたと。それは各地域で、特異な産
業ないし企業の技術を活かして、こちらの地で生まれたものを県の外に対して売っ
ていくということをされていること、それからこの地の特徴だというふうに伺って
いますけれども、私も実際、何社 かからお話を伺うことができましたが、グローバ
ルニッチというお言葉をよく伺いました。海外に名だたる企業で世界におけるシェ
アが非常に高い、シェアをお持ちの製品ないし技術をお持ちの企業が非常にこの地
には多くて、おそらくその売上高とか従業員数からしますと、大企業には含まれる
規模ではない企業が多いそうなんですが、実際その方々がお持ちの製品力、それか
ら開発力、それからそれを売り込む力、この辺りは本当に大手に引けを取らないど
ころか、それを小さいけれども、力と技術があるということで、世界的なシェア、
高いシェアをお持ちのものがいく つもあるということなので、こういったことが生
産性の向上、それから県民の方々 の、ひいては幸福につながっているというふうに
は感じました。直接的なお答えとして十分かどうかわかりませんが、代表的なもの
を答えさせて頂きました。
(問)
先ほど、少子高齢化とか 10 年先んじて高知には課題があるという話がありましたけ
れども、今日、先ほど頂いたご挨拶文の中で、土佐の「おきゃく文化」とかあるい
は進取に富む気風とかが、全国に先駆けて課題解決を実現させていくことに つなが
ると、それを期待されるというご挨拶文がありましたけれども、その部分をもう少
し、どうそれがつながるのか、具体的に聞かせて頂ければ、どういうことを期待さ
れるのか、お願いします。
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(答)
私、こちらにお邪魔することが決まる前までは不勉強で、10 年、日本の平均に比べ
ると少子高齢化が進んでいるということをあまりきちんと認識できておりませんで
した。この地のことを知るに、初めて 10 年ほど進んでいるんだと伺いました。この
地の、県のですね、産業構造の、産業別のシェアをみ ますと医療福祉のウエイトが
高くていらっしゃる地域です。ここに関して少しお話を伺ったり、調べてみたとこ
ろによると、こういった 10 年先に少子高齢化が進んだことによって、収益というか、
成長に結び付くというには少しご異論のある方がいらっしゃるかもしれませんが、
医療費を例えば適切な金額で運営されるとか、そうい う工夫も、それから高齢の方
が増えられるに当たり、一部人口が非常に減っていく地域が増える中で、お年を召
してお一人で暮らしづらくなった方、もしくは体調を崩された方への対応というこ
とをどういうふうにしていけばいいのかという運営自体は、実体験をもって、非 常
に高い経験と工夫でもって対応をしてこられていますので、この辺りは逆にコスト
と言いますか、社会的なコストを限定的に運営される 中で、非常に上手く解決策、
対応策ですね、お年を召していくことは解決するのは非常に難しいので、対応策を
取ってこられているということは、他の地域ないし 、例えば私が今いますのが東京
なので、こういったところで今後進んでいく少子高齢化の先駆けとなった一つの参
考とするべき点なのかなというふうに思いました。
今度、成長という面に関して言いますと、先 ほど来申し上げています、自然に恵ま
れていて、第一次産業を含めた、食べるものに関しては非常に資源豊かな土地であ
るというところでは、付加価値を付けて外の方に買ってもらうということが一つ。
それからもう一つ、産業から離れるかもしれませんが、人手不足への対応というこ
とだけではなくて、付加価値を生み出すということにも つながるというふうにお考
えなのだと思いましたが、海外の方に高知の地を好きになってもらったうえで、育
成もやるし、働いても頂くし、長く住んでもらいたいというふうにハンズオン で皆
さんそれぞれのお立場で海外の方を招いて、 一緒に生活をし、繁栄していこうとい
うのを求めて努力してらっしゃるとい うことが非常に良く分かりました。単に労働
力の限界がくるから、というようなことだけではなくて 、付加価値を生み出すため
に必要ということ。それからこの当地に非常に誇りをお持ちで、とても良い ところ
なので、その魅力を海外の方にも分かってもらったうえで、しかも長くこの地にコ
ミットメントしてくれて、一緒に価値を生み出して、 広げていきたいというところ
が良く伝わりましたので、どの地域もそういった同じようなことはもちろんお考え
だとは思いましたが、今回特に、実際にそれにお取り組みになってらっしゃる方々
にお話を伺え、より印象が深く思った次第です。自然に恵まれて、資源 ・資産に恵
まれている、そういった第一次産業的なものを実際外に向かって、付加価値 を付け
て成長に結び付けていかれることに 貢献してくれる資源になるのでは、人的資源に
もなるのではないか、というふうに思った次第です。
(問)
先ほど、金融政策に関するお答えの中で、2%の物価安定目標の達成を見通せる状況
にはなく、マイナス金利解除には循環的な賃金上昇の期待が高まることが重要だと、
そういう認識を示されましたけれども、中川委員は来年の春闘でですね、一定の賃
上げが実現したとしても、やはりそれだけでは、材料としては不足で、もう少し先
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を見極める必要があると、そういうふうにお考えをされているということでよろし
いのか、ということが一点目です。二点目なんですけども、 YCCの修正によって
ですね、緩和の持続性が高まったというふうにおっしゃられましたけども、そうで
あれば更なるYCCの修正、追加的なものは必要ないと、当面必要ないとお考えか、
二点お願いします。
(答)
来年の春闘が必要条件か十分条件か、というご質問なんだと思います。お答えとし
ては非常につまらないというか、まっすぐのお答えになっていないかもしれません
が、それ以外の情勢について見極めたいというふうに思っています。春闘と 言いま
しても、大手から、中小企業、零細企業まで幅広い方々がおられますので、一律と
いうことにはならない可能性もありますし 。ですので、必要条件としてはあるんで
しょうけれど、十分かということに関しても慎重に見極めたいと思っているので、
二つちょっと矛盾するようなことをあえて申し上げるのですが、先ほどちょっと冒
頭申し上げました通り、上下、物価に関してリスクがあると申し上げた 中で申し上
げた通り、賃金に関しては企業業績、特に賞与の部分、臨時報酬に関してボーナス
と言われる、あちらに関しては特に企業業績に対して連動性が高くなっています。
ここは金融政策ということだけでは おそらく助けに十分にはならず、企業の努力に
よるところも大きいというふうに思っていますので、この 辺りは上下ありますけれ
ども、企業が、全部が全部、全体として良かったとは言える環境であることはもち
ろん望みますが、 全ての企業が良いということは非常に難しいので、この 辺りは
個々の情勢もみながら判断していくことであろうというふうに思いますし、一方で、
少し逆のことを、逆に聞こえることかもしれませんが、必ずしも賃金の上昇、ベア
が全部みえるまではできませんということを意味している わけでもないと、自分と
しては思っています。なぜなら、来年のことをみたら多分その次の冬のボーナスの
ことをみなきゃいけない、それをみたら次また もらった方は、次のことが気になる。
だから、ある程度物価が特に上昇した局面において、自分の給料、ボーナスがそれ
にある程度遅れるにしてもついていって変動するものだ、ないしは企業側からする
と年に一回、物価等々、情勢をみて賃金改定について検討しなければならないとい
うことを習慣付くということがまず重要かなというふうに思っていますので、それ
が一点目のお答えにさせて頂きます。
それから、YCCの更なるというところなんですが、これもすいません、マーケッ
トをみつつ、当然それを無視してできるものではありません 。ただ、例えば振り返
りますと昨年の 12 月、±0.5[%]というところで、しかも厳格に運用したというの
が去年の 12 月です。今回に関しては、厳格に 1.0%と言いましたけれども、確か公
表しました当日もご質問があったように記憶しておりますが、その間どうやって運
用されるんですかということになると思うんですけれども、ここはもう柔軟に機動
的にというお答えになっています。現時点において、7 月の時点でもそうですけれ
ども、それまで振り返りますと、1.0%に近づいた形の数字はあまり 10 年債に関し
てはなかったんですね。ですので、1.0%であれば、ある程度、幅つまり上限に抵触
するということに関して言うと 、0.5[%]の時に比べれば、1.0%というのはちょっ
と距離があるだろうと。ですので、その分は市場に関して機能度の改善に役に立つ、
ひいては今の金融の緩和状態を続けるにサポートになるという判断でした。これは
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今の時点において変わっていないんですけど、今後、その予想物価上昇、期待の予
想物価が上がってくる、期待値が上がってくるようなことになると、今は十分だと
思っていても、ひょっとしたらそれで更に緩和を続けたほうが良いというふうにな
れば、そのときに良い方法をまた考えなければならないんですが、オプションとし
て全く否定できるものではないですが、今の段階でそれが 非常に強いかたちで候補
に挙げなきゃいけないかいうとそういう 状況にはないので、お答えにはなっていな
いかもしれませんけども、決定会合の都度、それまでのデータをみながら、その都
度判断していきたいというふうに思います。
以 上